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「口が堅い」は奥深い

口が堅いとは相手の人格を最大限に尊重すること

食事の席などで、本当に嬉しそうに他人の秘密を暴露する人間がいる。共通しているのは品性に欠けている上に、仕事が出来ない人達ばかりだということだ。

口が軽い人間は部長止まりである。取締役になることは決して無い。部長はサラリーマンで取締役は経営者である。経営者が会社の秘密をあちらこちらに吹聴していたら、会社は存続出来ないからだ。

大変お恥ずかしい話、私も以前は口が軽く、得意げに他人の秘密を暴露していた。

しかし、千田琢哉さんの「口が軽い人は出世しない」という言葉に出会い、自分の品性のなさに愕然とした。

それから、絶対に口が堅い人間になると誓った。

余談になるが、大学時代、好きな女の子に告白をして振られた。すると、その次の日、告白した女の子の友達が「あんた、あの子に告白したらしいやん」とニヤニヤした顔で近寄ってきた。

なんと口の軽い女の子なんだ、、、。傷口に塩をぬられ、さらに落ち込んでしまった。

口が軽いという事は、ただ単に秘密を漏らすということだけではなく、時に人を深く傷つける行為なのである。

しかし、二度と他人の秘密を漏らさないと誓ってからも、妻や家族には話してしまっていた。

最近「口が堅い」ということをもっと深く考えてみた。

身近な人間にさえ漏らすべきではない他人の秘密もあるのではないだろうか。

私はそれから「これは誰にも言わない」と判断した秘密は、妻や家族にさえも決して言わないようした。

相手は覚悟を決めて私に話してくれたのである。相手の人格を最大限に尊重するならば、その覚悟に対して誠実に答えなければならない。

妻であろうと、家族であろうと、関係ないのだ。

すぐに暴露してしまう人間は結局のところ自分を大きく見せたいだけなのではないだろうか。その行為でどれだけ相手の人格を傷つけているか、そして自分の価値を下げているか、今すぐ自覚すべきである。

口が堅いという事はこのようにとても奥深い。

まだまだ、その奥深さをこれからも追求していこうと思う。






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