これからの建築 これからは女性の直感と男性の論理性がコラボする時代
これからの建築界は女性が鍵を握っています。
これまでの建築界は男性が中心でした。もちろん建築賞など審査をする人も男性が中心です。ですから男性中心の価値観、思想が街の風景に反映されていると言えます。
忘れられない言葉があります。数年前に美輪明宏さんがテレビでおっしゃった言葉。
「東京の風景(ビル群)は、冴えない色のコートを着て集団で猫背で歩いているサラリーマンの後姿に見えるわ」。
美輪明宏さんの女性的な直感力から出た言葉だと思います。
その時、私はこの言葉に反論できませんでした。そして、「日本の建築界が歩む道は、やはりこのままではいけない」。そう思いました。
かのマハトマ・ガンジーにもこのような至言があります。
「女性の直感は、しばしば男性の高慢な知識を凌ぐ」。
男性には及ばない領域が女性にはあるのです。そして、女性の直感力は年を重ねるごとに増していくそうです。
私は、建築設計の仕事で内装を考える時に、しばしば妻に助けを求めます。そうすると私には考えもつかない色使いや素材使いを提案してくれるんです。「この色使いの発想はないわー。ああ、これは敵わないなー」といつも思います。
今日本は、徐々にですが、女性がより活躍する事が出来る世の中に変化していこうとしています。私はおそらく、100年、500年、もしくは1000年というスパンで本当に女性と男性が対等に働ける世の中になっていくのだと思っています。しかし、可能であればもっと早くそのような世の中になってほしい。
そうして女性の直感と男性の論理性のコラボレーションが生まれる社会になっていく。私はそれが理想の社会なのではないかと思っています。
女性はよく美しいものを観た時に「素敵!!」と言いますよね。私はこの女性の「素敵!!」以上の褒め言葉は無いと思っています。
いくら偉い建築家の先生が「建築学的に」「理論的に」評価した建築も、品格を備えた、本当に価値あるものをご存知のご婦人に「まあ素敵!!」と言われる建築には敵わないんです。
という訳で、妻に「まあ素敵!!」と言ってもらえるような建築を設計するのが私の当面の課題です。
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