好きな建築 vol.1 死ぬまでに必ず一度は観るべき 建築を見て初めて涙した
こんにちは。岩永です。今日は私の好きな建築について少し。よろしければ、是非お付き合い下さい。
これ、スウェーデン、ストックホルム郊外の「森の火葬場」という世界遺産にも登録されている建築です。
死ぬまでに必ず一度は観ることをお勧めします。
竣工したのは1920年頃。設計はエリック・グンナール・アスプルンドという建築家です。彼の遺作です。遺作が火葬場って何か運命的なものを感じます。遺作であり、最高傑作だと私は思います。
見たのは確か26歳の時でした。もう10年以上前です。この建築を見たときにお恥ずかしい話、涙が溢れて止まりませんでした。建築を見て涙したのは今のところこれが最後です。アスプルンドの思いがひしひしと伝わってきたんですね。
その涙は決して悲しい涙ではなく、心が晴れ渡る爽やかな涙でした。
死を迎える場所に来たのに、なぜか未来への希望しか湧きませんでした。
アスプルンドは死ぬ直前にこの火葬場を設計しました。私の勝手な解釈ですが、
アスプルンドは死というものを「次の新たな世界への入り口」と捉えていたのだと思います。
墓石が可愛らしい。こんなお墓なら入りたいですよね。
この火葬場は広大な森を少しだけ切り開いて建築されています。お気付きのように、
ほとんどが芝生の広場で建築は広大な芝生広場の片隅にちょこっとあるだけ。
ズドーン!どうだっ!!すごいだろっていう建築とは違います。
しかし、この何もない広場が人の悲しみを受け止めて空へと解き放ってくれる。
きっとそのためにアスプルンドはこんな広場をつくったんでしょう。
私が思わず涙してしまったのも、きっとそんなアスプルンドの思いが伝わったからなんだと思います。
貴重なお時間を頂きお読み頂きありがとうございます。
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