潜在的な共感の図
ボクらの時代での川村元気さんの話を聞いて感じたことを図にしてみました。
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川村元気さんは億男などを手がける映画プロデューサー兼作家だが、幼少期にある発見があったという。
それは、小学生時代、図工の授業で使う粘土板を買った時のこと。粘土が暗い色のため明るい色の粘土板が良いとピンクのものを買ったと言う。しかし、それを学校に持って行くと、なんで女子の粘土板使ってるんだとバカにされたのだとか。川村さんはその時『男がピンクを使って何が悪い』と違和感を感じ、それから今日まで、世の中の常識を疑ってみるようになったという。
この粘土板のエピソードは、言われてみれば確かにおかしな話だ。しかし、意識しないと見過ごしてしまうような良くある風景である。私はこのような、言われてみれば確かに、という共感を『潜在的な共感』と呼び、それが生まれる様子を図式化した。
1. 何かを理解したり、意思を持って何かを選択したりする。
2. 自分の理解や選択について、周りの人や世論とのズレに気がつく。
3. そのズレは何なのかを整理し、理解する。
4. 理解した内容を様々な形で発信、公開する。それにより、全く同じズレを感じていた人はもちろんのこと、これまであまり意識していなかった人にも、言われてみればおかしいといった形で共感が広がって行く。この共感の広がりが映画のヒットにつながる。