瀧本さんとGRIT
8月10日、弊社の株主であり顧問の瀧本哲史さんがお亡くなりになりました。
瀧本さんは僕の恩人であり、47歳という若さで彼が亡くなったしまったことが未だに信じられません。
瀧本さんとの出会い
瀧本さんに出会ったのは、会社を創業して5ヶ月経った頃です。当時は創業者の2名と社員1名しかおらず自社オフィスもありませんでした。
当時、会社を経営するのが初めてだった2人は危機感に苛まれていた時でした。
本当にこのままでいいのだろうか?
このビジネスでうまくいくのだろうか?
経営陣はこの2人だけで本当に大丈夫か?
未熟な2人だけで会社をやっていくことが不安で不安で、経験や実力のある方に出資していただいて、経営指導をしていただこうと思っていました。
その時に紹介されたのが瀧本さんでした。瀧本さんはマッキンゼーの大先輩であり、素晴らしい本を何冊も出版されていました。本は何回も読んだことがあったので、実際にお会いするのはとても緊張していました。
また、起業してからの5ヶ月間、本気で僕らのビジネスを信じてくださっていた人はいなかったと思います。なので実際に出資してくださるとは思っていませんでした。仮に出資に至らなかったとしても瀧本さんとお会いできるだけで良い経験だと思っていました。
2017年2月27日、東銀座にあったシェアハウスの会議室でお会いしました。
時間は1時間程度でした。僕はダメ元で必死に事業を説明し、出資いただきたい旨を伝えました。
そうすると瀧本さんから驚きの言葉が出ました。
「面白いね。絶対成功すると思う。いくら出資すればいい?」
僕が、〇〇円は可能でしょうか?と聞くと、
「はい、Done!」
とおっしゃられました。
この時のやり取りは一生忘れられません。今まであらゆる人から否定され続けた、僕らのビジネスを初めて認めてくださったのが瀧本さんでした。しかもたった1時間で、君たちは絶対に成功するから応援する!と力強く言っていただきました。
この時、瀧本さんに出会っていなかったら今のGRITは絶対ありません。
瀧本さんとの歩み
この時から株主というだけではなく、顧問として月に1度経営指導を頂くことになりました。
月に一度共同創業者の山碕と2人でその時その時で最も重要なイシューを瀧本さんに相談していました。僕が悩みを相談すると、独特の話し方で、異常な程に早口な瀧本さんが、適切な例を用いてアドバイスをしてくださっていました。
どれほど経営陣で考えてもわからなかったことが瀧本さんに相談すれば一瞬で解決されました。
僕らの話から一瞬にして事業の状況を理解して、次にすべきことを提示してくれました。僕にとって経営とは前の見えないトンネルの中を手探りで進んでいくような感覚ですが、瀧本さんは常にそんな僕の半歩先を照らしてくれて、道筋を明らかにしてくれました。
瀧本さんがおっしゃることを必死にやっていると会社はどんどん大きくなりました。どのタイミングからか明確に覚えていないのですが、途中から瀧本さんに事業進捗を報告するのが楽しみで頑張っていたこともありました。
彼が居なかったら今のGRITは絶対にありません。
先日行った本の出版も瀧本さんのアドバイスでした。
2018年の夏頃、「岡田さん、そろそろ本を出版したほうがいいですよ。」と言ってくださいました。瀧本さんのこのアドバイスがなければ僕が本を出版することもなかったと思います。
先日のNewsPicksのインタビューでも頼んでもいないのにプログリットを紹介してくれていました。
https://newspicks.com/news/4144953/?ref=index
彼から学んだことは多すぎて、書くとキリがありません。
当時、本当に何もなく、誰にも認めてもらえなかった僕たちを認めてくださり、絶対成功する!と言い切ってくださった瀧本さんは僕にとっては、恩人であり、なくてはならない存在です。
そんな瀧本さんがお亡くなりになられたことは未だに信じることができません。
しかし、僕たちは前に進んでいくしかない。心の底から僕たちを応援してくれた瀧本さんの分まで精一杯生きたいと思います。
そして、瀧本さんが「絶対成功する!」と言ってくれたこの会社を瀧本さんが想像した以上に成長させ、良い報告をしたいと思います。
ご冥福をお祈りします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?