教育心理学のnote

Unique College Project (https://ucpjapan.com) 教育事業でアクションを起こす仲間を募集しております-> info@passionategenius.com

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最近の記事

偏差値でない全く新しい大学評価法

UCPによる大学評価基準についてUnique College Projectでは、一般に普及する偏差値(入学難易度)という大学に対する評価基準から脱却し、優れた教育内容と教育環境及び設備が評価され、普及することを目的としています。 「学部ごとに独立したカリキュラムを有している」という日本の大学の特徴を踏まえ、当サイトは他国(主にアメリカ、ヨーロッパ)で普及している評価サイトの評価基準を参考に、日本の大学を学部ごとに評価するための評価基準を以下の7つに定めました。 UCPによ

    • THEランクイン大学数世界第2位 -日本の大学の成長と課題-

      世界で最も注目される大学ランキングサイト「 THE (Times Higher Education)」の2020年度版が発表され、日本はランクインした大学数がアメリカに次いで世界第2位であった。ランクつけされた全1300校の中で、日本のランクイン数は2019年度の103校から110校に増え、イギリスの100校(3位)を上回った。 ランキング上位の日本の大学からいえば、東京大学、京都大学、東北大学、東京工業大学、名古屋大学と続く。東京大学は前年の42位から6つ順位をあげ36位

      • 【飛び入学式制度とは!?】 千葉大学 先進科学プログラム

        千葉大学は高校二年生から入学生を受け入れるためのプログラム「先進科学プログラム」を提供している。17歳で大学に入学する「飛び入学」は,諸外国では学習進度の速い生徒を対象に広く普及しているのに対して,日本では受け入れ大学が非常に少なく珍しい。 本プログラムは慎重に制度設計が行われ,独自のセミナー科目の開講や専任の指導教員体制,専用の学生居室,海外語学研修の実施など,入学後の手厚い配慮がなされている。そのプログラムの持つ3つの特徴から、「飛び級の価値」を考察してゆく。 *この

        • 実就職率3年連続No.1、金沢工業大学の人材教育

          入学の敷居が決して高くないにも関わらず、その洗練されたカリキュラムと圧倒的な就職率で注目を集める大学がある。金沢工業大学(以下、KIT)だ。 KITは教育業界が近年重要視し始めてきた問題解決型学習に1995年より挑戦し、その教育を受けた人材が今非常に高い評価を企業から受けている。KITの教育の根幹には授業と課外活動のつながり、そして学生を支える大学の手厚いサポートがあるのだ。 そのKITの教育システムの秘密を同大学の持つ3つの突出した特徴から紹介する。 続きはこちら

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        • Unique College Project
          5本
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          THE2019世界大学ランキングで私立大学1位、国際基督教大学が評価されるワケを完全解剖!!

          「リベラルアーツ教育」というワードが教育業界でメジャーになってきた昨今で、国際基督教大学(以下、ICU)は日本を代表するリベラルアーツ大学だと言える。そう主張するワケをこの記事では解説する。 4年生の米リベラルアーツ大学を卒業した身である筆者が思うに、リベラルアーツの要素を取り入れ、それを誇大に宣伝する大学は日本に多く存在するが、大学の仕組みを真にリベラルアーツ大学として整えている大学はほとんどない。 本記事は、決して国際色が豊かとはいえない日本でリベラルアーツ大

          THE2019世界大学ランキングで私立大学1位、国際基督教大学が評価されるワケを完全解剖!!

          滋賀大学データサイエンス学部 3つの特徴

          「データサイエンス」という、聞きなれない響きの学問を取り扱う学部が近年設立され様々なメディアに取り上げられている。2016年に設立された滋賀大学データサイエンス学部だ。このような得体のしれない学部に進むなんて、、、と不安に思う人が多くいるのだろうと筆者は邪推するが、実はデータサイエンスとはこれからの・未来の職業(現在既に普及しているが)を支える学問なのだ。 既に様々な媒体で同学部のことが紹介されているので、この記事では同学部のもつ3つの特徴から、「データサイエンスとはどのよ

          滋賀大学データサイエンス学部 3つの特徴

          現代教育(テスト制度)についての雑感

          今日、大学四年生の後期にして、おそらく人生最後であろう『テスト』を終えた。 高校を卒業した俺は日本のコテコテの「試験のための勉強」という学びの檻から開放され、アメリカの「リベラルアーツ」というなんでも好きなことを自由に楽しく学べる環境で羽ばたけると期待に胸を膨らませていた。 一年目はいろんな制限がありながらも、自分の好きな科目を選んで学べるというな制度に非常に満足して積極的に学んだ。しかし2年目3年目で余裕がでてき、教育に興味を持ち優れた学術機関の存在を知った時、リベラル

          現代教育(テスト制度)についての雑感

          リーダーシップと個性の相関関係

          誰しもリーダーシップは持てるのだろうか??そんな疑問から心理学者は個性(Big Five traits)とリーダーシップの相関関係について、263のジャーナルと77の医学論文からメタ分析をおこなった。 Big Five traitsはNeuroticism(神経症的傾向)、Extraversion(外向性)、Agreauleness(強調性)、Openess(開放性)、Conscientiousness(誠実性)の5つの要素を含む。 分析の結果、相関の値は順に、-.24,

          リーダーシップと個性の相関関係

          心理学的観点におけるリーダーシップ

          リーダーシップとはいくつかのスキルを複合した曖昧なスキルであるが、その必要性を非常に重視されるスキルの1つである。 リーダーシップの定義は多岐にわたる。ハーバードビジネスプレスが出した論文(Psychological Perspectives on Leardership)では、VroomとJagoの研究を引用してリーダーシップを以下のように定義している。 Leadership is a process of motivating people to work toget

          心理学的観点におけるリーダーシップ

          情報の与えすぎは子供の探究意欲を阻害する!

          学習者に教師がどれだけの手助けをするか、ということを教育心理学ではScaffoldingといい、その質と量はよく議論されるところである。 【概要】 Gweon氏たちの研究では、インストラクションなどの情報を生徒に多く与える教師とあまり与えない教師を比較して、生徒の教員に対する評価と生徒自身の探求意欲を測った。 【実験内容】 実験は42人の6ー7歳児を対象に行われた。実験1では以下の図のような3つの対照群に分かれ、被験者(子供)のインストラクターに対する評価を数値化した。

          情報の与えすぎは子供の探究意欲を阻害する!

          失敗を共有して信頼を高める

          グループ、コミュニティで心理的安全性を確保するにはどうすればいいか?これがもっとも急速に確保されたと感じる経験がネガティブな体験の共有である。 2018年にHarvard Business Schoolからでた論文【Mitigating Malicious Envy: Why Successful Individuals Should Reveal Their Failures】は失敗経験の共有をした相手に対して人は悪意のある妬みを持たなくなる傾向があることを示した。 実

          失敗を共有して信頼を高める

          【超最新論文】数学は成長マインドセットを高める!!

          21世紀型学習、hands-on学習といったときに、今までの基礎科目と呼ばれるものは無視されがちである。国語、数学などそういったものには果たして価値が薄いのだろうか、と議論されるところである。 そんな中、今日出た最新の論文ではチャレンジングな数学の問題を解くことは生徒の成長マインドセットを高めることが神経科学の実験で明らかになった。 成長マインドセット(Growth Mindset)とは、「自分の成長は経験や努力によって向上できる」という考え方である。Self-effic

          【超最新論文】数学は成長マインドセットを高める!!

          『最新論文』教室での生徒同士のヒエラルキーのバランスがクラスの学びに影響を与える!

          子供たちが効率的に学習するにはまず、子供たちの心理的安全性(Psychological Safety)の確保が第一だ、という論調が教育会での今ホットなもののようだ。 信頼できる仲間と、信頼できる先生がいることは生徒一人一人にとって非常に重要なことであるのは想像に易い。どんな意見を言っても否定されない、そういう安心感があってこそ個々人が自由に振る舞えるのだ。 今回の論文(Classroom Popularity Hierarchy Predicts Prosocial an

          『最新論文』教室での生徒同士のヒエラルキーのバランスがクラスの学びに影響を与える!

          チャレンジすること

          チャレンジすることを常に人生の側に置いておきたい。 チャレンジはいつも勇気を伴う。その勇気はどこから湧いてくるのか、それは自信だ。 イチローは言った、「僕はいつも人が無理だと言われることをやって見せてきました」と。 常にチャレンジし続け成し遂げつづけることが、いずれ大きな困難に出会った時に自分に勇気を与えてくれると信じて、チャレンジし続けよう。 てなわけで、明日のスケボーで痛い怖いトリックをどんどんやって行こう(笑)

          チャレンジすること

          疲労により運動学習効率は劇的に低下する!

          適度な運動が学習を効率化することは過去の多くの実験が証明している。しかし、「適度」の枠を超えた疲労を感じるほどの激しい運動は記憶学習において逆効果であり、神経系の病気をも引き起こすということも知られている。 今日見つけた論文では、過度な運動による疲労が記憶学習だけでなく、運動学習にも悪影響を与えることを科学的に検証している(https://elifesciences.org/articles/40578)運動学習とは、アスリート、ミュージシャン、リハビリ患者など運動能力の向

          疲労により運動学習効率は劇的に低下する!

          4/3より文科省が課題解決型学習を推進するべく全国の51の高校を指定

          高校での学びを地域の課題解決に役立て、体験と実践を伴った探究的な学びを実現するため、市町村や高等教育機関、産業界と高校が連携して、カリキュラムを開発することを目的としたプロジェクトを全国の高校51校から始めることを、文科省が4月3日付で発表した。 指定校は▽地域魅力化型▽グローカル型▽プロフェッショナル型―の三つのうちのいずれかに指定され課題に取り組む(以下、文科省HPより引用)。 1 地域魅力化型  地域ならではの新しい価値の創造に向け、地域をよく知り、コミュニティを支

          4/3より文科省が課題解決型学習を推進するべく全国の51の高校を指定