棋士紹介:vol.4 古賀悠聖四段/佐藤秀司八段
本日、第1回オールスター東西対抗戦が開催されています。
棋士紹介第3弾としてご紹介するのは、東西それぞれのCブロックトーナメントを勝ち抜いた棋士、古賀悠聖四段と佐藤秀司八段です。
関西Cブロック:古賀悠聖四段
生年月日:2001年1月1日
出身地:福岡県福岡市
中田功八段門下
・同学年の棋士・女流棋士はいません。
・J.D.サリンジャー(作家)、増田明美(元マラソン選手)、尾田栄一郎(ONE PIECE)、堂本光一(歌手)、加藤一二三(ひふみん)らと同じ誕生日です。
・同門には佐藤天彦九段、武富礼衣女流初段がいます。
三段リーグで2度の次点獲得により、2020年10月に20歳で四段昇段。プロデビュー同期は伊藤匠四段、冨田誠也四段です。
フリークラス編入の権利については、成績に波があったこともあり、行使を決めていたとも語っています。20歳、そして2度の次点はいずれも13勝を挙げてのものでした。
通算成績は24勝14敗(.632)。今年、通算30局時点で20勝を挙げ、「良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上」の規定を満たしました。来期よりC級2組に参戦します。竜王戦は6組です。
前期新人王戦では伊藤匠四段に敗れたものの、準優勝を果たしました。
居飛車党で、手厚い受けを持ち味とします。インタビューなどからはまだ初々しさもうかがえます。
東京Cブロック:佐藤秀司八段
生年月日:1967年6月8日
出身地:宮城県古川市(現・大崎市)
中原誠十六世名人門下
・同学年の棋士には阿部隆九段、中田功八段らがいます。
・フランク・ロイド・ライト(建築家)、フランシス・クリック(二重螺旋構造)、三村マサカズ(さまぁ〜ず)、カニエ・ウェスト(ラッパー)、南芳一九段らと同じ誕生日です。
同門には小倉久史七段や高野秀行六段がいます。
1990年10月、23歳で四段昇段を果たしました。プロデビュー同期は杉本昌隆八段です。ちなみに直前には丸山忠久九段と郷田真隆九段、直後には藤井猛九段といった羽生世代の棋士がデビューしています。
通算成績は576勝487敗(.542)。竜王戦は6組(3組:4期)、順位戦はC級1組(B級2組:10期)です。
1992年度の新人王戦では石飛英二三段を破り優勝しています。
手厚い棋風の居飛車党で、著書『矢倉は終わらない』を発刊するなど、矢倉を得意としています。
コメントからは真面目な人柄や、東北への思いがうかがえます。また文筆にも長けた印象です。
両者を比較してみると
特に古賀四段の情報はまだまだ少ないので、比較できることはあまりありません。居飛車党でじっくりした棋風、あとは強いて言えば共通点として、新人王戦での活躍が挙げられるでしょうか。
また佐藤八段は中原十六世名人の弟子であり、古賀四段は大山康晴十五世名人の孫弟子にあたります。大名人の系譜という点でも共通しているかもしれません。
佐藤八段は宮城県、古賀四段は福岡と、東西の拠点からは距離のある土地で育っています。いずれもプロ入り時には東京ないし大阪に出てきていますが、やはり故郷への思いはひとしおでしょう。
この東西対抗戦予選は(少なくとも投票結果からすれば)波乱の結果となりましたが、とりわけこの2人の出場を予想できた方がどれだけいたでしょうか。ベテランと新鋭とで対照的ですが、いずれもせっかくのチャンス、存分に楽しもうというところでしょうか。
両者の対戦はまだありません。東西や順位戦のクラスが異なるため、各棋戦勝ち上がった先での対戦ということになります。今期竜王戦でも別ブロックなので、決勝戦での対戦ということはあるかもしれません。
すでに対局が始まっています。古賀四段は永瀬王座、佐藤八段は藤井竜王と、いずれも難敵との対局となりました。持ち味を発揮しての熱戦を期待しましょう。
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