「観る将」が観た第2期清麗戦五番勝負第五局
8月18日に行われた清麗戦第五局の感想です。ここまで里見清麗が2連勝の後、上田女流四段が2連勝しており、勝った方が第2期清麗となる対局です。
本局は振り駒の結果、上田女流四段の先手となり、第二局・第四局と同様、里見清麗がゴキゲン中飛車で駒組を進めます。序盤は上田女流四段が▲2四歩~▲4五桂、▲9五歩~▲9四歩など積極的な動きを見せ、▲3五銀から銀交換を実現します。しかし昼休前の△4四角に対する▲3六飛が、続く△4五銀により一手パスのような形になり、一気に里見清麗の攻めを呼び込んでしまいました。苦しくなった上田女流四段は▲9三歩成から反撃しますが、飛車や馬の動きを封じられてしまい、△7七桂成から寄せに出た里見清麗が勝利を掴みました。
最終的に、里見清麗の牙城を崩すことはできませんでしたが、劣勢になっても諦めずに敵玉に迫った上田女流四段の攻撃には見応えがありました。最後は里見清麗の懐の広い受けがわずかに上回った印象です。1分将棋になってから30手以上ぎりぎりの攻防を魅せてくれた両者に、心からの拍手を贈りたいと思います。
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