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第81期順位戦C級2組9回戦

2月2日、9日に順位戦C級2組9回戦の対局が行われました。

この中で私が注目していたのは、王位リーグ入りを果たした冨田誠也四段と、ここまで7勝0敗と好調の古賀悠聖四段という期待の新鋭同士の対局です。先手の冨田四段が中飛車に振り美濃囲いに構えると、5筋の位を巡って小競り合いが続きます。冨田四段が▲7七桂とぶつけて桂交換すると、古賀四段は角を交換して△3五角と据え、銀取りに△4六桂と打ちます。冨田四段は構わず銀を角にぶつけて角銀交換すると、飛車で銀を食いちぎって捌き、飛金両取りに▲6三銀と打ちます。古賀四段は銀桂交換して△4六歩と垂らしますが、冨田四段は▲4八歩と受け、飛銀交換して▲8一飛と打ち込み竜を作ります。古賀四段も△4九飛と打ち込み竜を作って先手玉に迫ると、冨田四段は▲4四桂から金銀を剥がして後手玉を追い詰めます。華々しい攻め合いとなりましたが、最後は古賀四段の攻撃を受け切った冨田四段が勝ち切りました。

他の主な注目対局の結果は以下の通りです(左が勝者)。
 杉本和陽五段 - 服部慎一郎五段
 黒沢怜生六段 - 髙野智史六段
 本田奎五段 - 田中悠一五段
 梶浦宏孝七段 - 小林裕士七段
 佐々木大地七段 - 渡辺大夢六段
 池永天志五段 - 瀬川晶司六段
 八代弥七段 - 長谷部浩平五段

斎藤(明)五段が勝って9勝0敗、服部五段は敗れたものの8勝1敗となり昇級を決めました。残り1枠の昇級争いは、古賀四段が敗れて8勝1敗となりましたが、3番手を維持して最終局に勝てば昇級となります。7勝2敗の杉本五段、梶浦七段、佐々木(大)七段は最終局に勝てば、他局の結果によって昇級の可能性が残されています。
一方、12人に付与される降級点(*)争いは、大ベテランの南九段と青野九段が残念ながら2回目の降級点、プロ入り1年目の横山四段も1回目の降級点が決まっています。他には将棋中継の解説でお馴染みの豊川七段や佐藤(紳)七段らが圏内に入っていますので、最終局での巻き返しに期待したいと思います。

(*)降級点
B級2組以下のクラスでは、成績が悪くても1期で降級することはなく、成績下位の一定人数に「降級点」がつけられる。降級点はB級2組とC級1組では2つ累積、C級2組では3つ累積すると降級する。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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