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2024年度将棋大賞 記録部門の状況
将棋界では年度毎に将棋大賞の表彰があります。2024年度も残すところ1か月程となりましたので、現時点の記録部門(対局数・勝数・勝率・連勝)の状況を確認しておきたいと思います。
過去5年の受賞者
日本将棋連盟のHPを確認すると、過去5年の受賞者は以下のようになっています(敬称略)。
2023年度
最多対局賞:伊藤匠(69)
最多勝利賞:伊藤匠、藤本渚(51)
勝率一位賞:藤井聡太(0.852)
連勝賞 :佐々木大地(15)
2022年度
最多対局賞:服部慎一郎(68)
最多勝利賞:藤井聡太(53)
勝率一位賞:藤井聡太(0.828)
連勝賞 :渡辺和史(18)
2021年度
最多対局賞:藤井聡太(64)
最多勝利賞:藤井聡太(52)
勝率一位賞:伊藤匠(0.818)
連勝賞 :渡辺和史(20)
2020年度
最多対局賞:永瀬拓矢(69)
最多勝利賞:藤井聡太、永瀬拓矢(44)
勝率一位賞:藤井聡太(0.846)
連勝賞 :澤田真吾(14)
2019年度
最多対局賞:佐々木大地(67)
最多勝利賞:藤井聡太(53)
勝率一位賞:藤井聡太(0.815)
連勝賞 :永瀬拓矢(15)
最多対局賞の状況
1位 岡部怜央(54)
2位 広瀬章人(48)
2位 佐々木勇気(48)
2位 杉本和陽(48)
年末時点でトップに立っていた岡部四段が2位以下との差を拡げ、初の最多対局賞受賞が濃厚です。過去5年に比べると、やや数字が小さい印象ですが、若手有望棋士の層が厚くなり、突出した成績を残すのが難しくなっているのかもしれません。
最多勝利賞の状況
1位 岡部怜央(43)
2位 服部慎一郎(37)
3位 藤井聡太(35)
3位 杉本和陽(35)
岡部四段が勝数でも2位との差を拡げ、最多勝利賞も初受賞が濃厚です。破竹の勢いで追い上げていた服部七段ですが、残り1か月で6勝差を追いつくのは難しそうです。
勝率一位賞の状況
1位 服部慎一郎(0.841)
2位 岡部怜央(0.796)
3位 藤井聡太(0.761)
※対局数が少ない新四段は対象外としています
歴代最高勝率記録(0.855)の更新が期待された服部七段ですが、まさかの3連敗で厳しい状況に追い込まれましたが、ここまで来たら残りを全勝して大記録を達成して欲しいです。プロ入り以降7年連続で8割以上の勝率を挙げてきた藤井竜王名人は、残念ながら記録が途絶えそうです。それでも、主な対局がタイトル戦という状況でのこの成績は驚異的といわざるを得ません。
連勝賞の状況
1位 岡部怜央(17)
2位 藤本渚(15)
3位 梶浦宏孝(14)
対局数・勝数でトップを走っている岡部四段が、連勝賞でもトップに立っています。連勝賞は年度末にNHK杯などの収録棋戦で大勝ちした棋士が躍り出る可能性があるのでまだまだ予断を許しませんが、トリプル受賞となれば、2017年度に藤井竜王名人が4部門を独占して以来、久しぶりの快挙です。
※今年度の数字は2025年2月22日対局分まで(未放映のテレビ対局を除く)。出典:日本将棋連盟HP
注.22日の結果が反映されていないように見えますが、出典のまま掲載しています。