第7期叡王戦本戦トーナメントの展望

叡王戦の段位別予選が終わり、本戦トーナメントの組み合わせが発表されました。藤井叡王への挑戦権を争う戦いとなりますが、既に渡辺名人と永瀬王座が敗退し、タイトルホルダー不在のトーナメントでニューヒーローが誕生するかもしれません。ブロックごとにメンバーの顔触れを確認しておきたいと思います。

一番左のブロックは、前期は決勝で藤井二冠(当時)に敗れた斎藤慎太郎八段が、シードされて本戦からの登場です。今年度も順位戦A級で圧倒的な強さを見せており、ベスト4の有力候補です。個人的にはベテランの藤井猛九段に期待しています。ファン待望の藤井姓同士のタイトル戦を観たいですね。若手で伸び盛りの出口若武五段にも注目しています。

左から二番目のブロックは、前期は準決勝で藤井二冠(当時)に敗れた丸山忠久九段が、シードされて本戦からの登場です。佐藤天彦九段、糸谷哲郎八段、山崎隆之八段と、今期順位戦A級の3人が入る激戦ブロックとなりましたが、糸谷八段をベスト4の有力候補に挙げたいと思います。段位別予選決勝で永瀬王座を撃破した佐藤(天)九段にも注目したいと思います。

右から二番目のブロックは、前期ベスト4の佐々木大地五段がシードされて本戦からの登場です。佐々木(大)五段にもそろそろタイトル挑戦を期待していますが、B級1組に在籍する若手強豪の近藤誠也七段をベスト4の有力候補に挙げておきたいと思います。段位別予選決勝で渡辺名人を撃破した、三浦弘行九段にも注目したいと思います。

一番右のブロックは、前期五番勝負で藤井二冠(当時)とフルセットを戦った豊島将之九段が、シードされて本戦からの登場です。リベンジマッチに向けて胸に秘めた想いは強いはずで、当然今期も挑戦権獲得の有力候補です。実力者の八代弥七段にも期待が掛かりますが、今年度の加古川青流戦に優勝した服部慎一郎四段の活躍も楽しみです。