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第80期順位戦B級1組最終一斉対局
3月9日に順位戦B級1組最終13回戦の一斉対局がありました。勝てば昇級が決まる藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖)は、藤井竜王のデビューからの連勝を29で止めた佐々木勇気七段と対局しています。先手の佐々木七段が角換わりに誘導し、早い仕掛けで主導権を握りましたが、藤井竜王は決め手を与えずに凌いで反撃に転じます。佐々木七段は大駒を切り飛ばして後手玉に迫りましたが届かず、最後は藤井竜王が長手数の即詰みに討ち取っています。
その他の対局結果は以下の通りです(左が勝者)。
稲葉陽八段 - 郷田真隆九段
松尾歩八段 - 三浦弘行九段
千田翔太七段 - 木村一基九段
屋敷伸之九段 - 近藤誠也七段
久保利明九段 - 阿久津主税八段
藤井竜王は勝って10勝2敗となり、1位で自身初のA級昇級を決めました。稲葉八段も勝って9勝3敗となり、2位でA級への復帰を決めました。昇級の可能性を残していた千田七段も勝って9勝3敗となりましたが、順位の差で惜しくも頭ハネとなりました。
残留争いは既に降級が決まっていた松尾八段に加え、最終局に敗れて3勝9敗に終わった木村九段と阿久津八段が残念ながら降級となりました。