見出し画像

第82期順位戦C級1組10回戦

2月6日に順位戦C級1組10回戦の一斉対局がありました。

私が注目していたのは、8勝0敗であと1勝すれば昇級が決まる服部慎一郎六段と、ベテラン飯塚祐紀八段の対局です。先手の服部六段が角換わりに誘導し、相腰掛け銀の将棋となります。飯塚八段が右玉に構えると、服部六段は穴熊に囲います。服部六段が4筋から仕掛けて飛車先の歩を交換すると、飯塚八段は桂交換してから△3八角と打ち込み、2筋に歩を垂らして△2七歩成と飛車を捕獲します。服部六段は飛車を取らせる代わりに角を取り、飯塚八段が△5八飛~△3八飛成と金を取って竜を作る間に、後手の玉頭を攻めます。飯塚八段が優勢の局面もありましたが、服部六段は角で銀を食いちぎって攻めをつなぎ、もう1枚の角で金を取って馬を作り寄せ切りました。

他の主な対局結果は以下の通りです(左が勝者)。
 伊藤匠七段 - 阿部健治郎七段
 黒田尭之五段 - 高橋道雄九段
 出口若武六段 - 金井恒太六段
 都成竜馬七段 - 窪田義行七段
 斎藤明日斗五段 - 西田拓也五段

服部六段が9勝0敗となり、最終局を待たずに2期連続の昇級を決めました。残り2枠の昇級争いは、古賀五段が8勝1敗でリードし、伊藤(匠)七段、出口六段、都成七段、斎藤(明)五段の4人が7勝2敗で追っています。
6人に付与される降級点(*)は、2勝以下の6人が圏内に沈んでいます。既に2回目の降級点が決まっている日浦八段に加え、タイトル獲得通算5期の高橋九段も厳しい状況となっています。

(*)降級点
B級2組以下のクラスでは、成績が悪くても1期で降級することはなく、成績下位の一定人数に「降級点」がつけられる。降級点はB級2組とC級1組では2つ累積、C級2組では3つ累積すると降級する。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?