第6期清麗戦予選トーナメントの展望
大成建設杯清麗戦は2019年度に新設された女流棋戦で、予選トーナメントの勝者と、再挑戦トーナメントと呼ばれる敗者復活戦を勝ち抜いた3名の、合わせて4名で本戦トーナメントを戦い優勝者が挑戦権を得ます。敗者復活制度のため実力者が順当に本戦に駒を進め、挑戦権を獲得しやすい棋戦と言えるかもしれません。前期は3回戦で敗れた西山朋佳女流三冠が、再挑戦トーナメントと本戦トーナメントを勝ち上がって挑戦権を獲得しています。
今期の予選トーナメントは、9月27日に開幕します。再挑戦トーナメントまでは先の長い戦いになりますので、予選トーナメントのベスト4に残りそうな顔ぶれを確認しておきたいと思います。
一番上のブロックでは、前期も挑戦者となった西山朋佳女流三冠が最有力候補と思います。女流順位戦A級の加藤圭女流二段、A級復帰を決めた石本さくら女流二段、若手の野原未蘭女流初段や小高佐季子女流初段にも期待が掛かります。各棋戦で活躍の目立つ新鋭の今井絢女流初段や木村朱里女流1級にも注目しています。
二番目のブロックでは、女流順位戦A級の山根ことみ女流二段を最有力候補に挙げたいと思います。女流順位戦A級の渡部愛女流三段や中井広恵女流六段、実力者の清水市代女流七段、千葉涼子女流四段、鈴木環那女流三段や、若手の伊奈川愛菓女流二段、武富礼衣女流初段にも期待が掛かります。新鋭の鎌田美礼女流2級にも注目しています。
三番目のブロックでは、女流順位戦A級の上田初美女流四段を最有力候補に挙げたいと思います。実力者の中村真梨花女流四段、室田伊緒女流二段、若手の北村桂香女流二段、和田あき女流二段、内山あや女流初段にも十分チャンスがあると思います。
四番目のブロックでは、女流王座戦で挑戦者に名乗りを挙げた加藤桃子女流四段を最有力候補に挙げたいと思います。タイトル戦の常連伊藤沙恵女流四段、女流王将戦で久し振りのタイトル戦登場を決めた香川愛生女流四段、女流順位戦A級昇級を決めた塚田恵梨花女流二段、倉敷藤花戦で挑決まで勝ち上がった加藤結季愛女流初段ら、強豪がひしめく激戦ブロックとなっています。アマ強豪として知られた新人磯谷祐唯女流2級にも注目しています。