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ABEMAトーナメント2023 ドラフト予想

いよいよABEMAトーナメント2023の開催が発表され、4月1日にドラフト会議が放映されます。今回は4回目の団体戦となりますが、ABEMAではチームメンバー2人を当てる「将棋界最強チーム予想」と全14チームの全メンバーを当てる「ドラフト完全予想」を募集しています。

今回のリーダーと、それぞれのドラフトの構想

藤井聡太竜王
「今までに出場されていない方から今年は選びたいなと思っています」
渡辺明名人
「取る2人の交流関係も考えるんですよ。あんまり知らない人で妙な三角形になるのもめんどくさいし」
永瀬拓矢王座
「くじが外れたら関東で自分が研究会をやっている方、2巡目には前回指名されなかった宮田門下の方」
羽生善治九段
「何人かは考えて来ているんですが、ドラフトなんでどういう形になるのか」
佐藤康光九段
「今まで割と同世代や先輩の先生を取っていたんですけど、ちょっと変えようかな」
佐藤天彦九段
「だいたい後輩か同世代くらいで、割と親しくしている人を取ってみようかな」
豊島将之九段
「自分の課題となっている部分を長所として持っている方を考えています」
山崎隆之八段
「ぎりぎりまで迷おうかなと思っています」
広瀬章人八段
「あまり深く考えず人気のありそうなところから攻めていきます」
糸谷哲郎八段
「若い方中心で攻めていこうかと思っています」
稲葉陽八段
「今年も若手…、そういう方向で行ってみようかと考えてはいます」
菅井竜也八段
「チーム動画も全部含めて、みんなが力を発揮しやすいチーム」
斎藤慎太郎八段
「できれば後輩棋士なのか、まあ年齢的には同級生以下で」
千田翔太七段
「狙っている2人を選ぶと、まったりしたチームになるんじゃないかと」

注目されるのは、個人戦時代に2回、団体戦となってからも2回の優勝を誇る藤井竜王、初参加でリーダーを務める千田七段、前回優勝の稲葉八段らの指名でしょうか。
以前は誰が誰を指名するかというチーム予想をしたのですが、ほとんどかすりもしませんでした。今回は上記HPに掲載されている過去大会の個人成績一覧と公式戦の活躍を踏まえて、指名されそうな棋士を予想していきたいと思います。

過去実績上位者

過去の大会で実績を上げている棋士は、当然指名される可能性が高いと思います。指名が重なってのくじ引きも、視聴者としては楽しみなところです。リーダーを除き、過去10局以上対局した中から勝率上位者は以下の通りです。(括弧内は過去3大会の通算成績)

増田康宏七段(23勝9敗)
3回連続でチーム永瀬のエースとして活躍し、特に前回は10勝1敗の好成績でした。永瀬王座の指名は確実ですが、くじ引き覚悟で狙ってくるリーダーがいても不思議ではありません。

黒沢怜生六段(11勝6敗)
意外と言っては失礼かもしれませんが、過去2回の出場で高勝率を残しています。くじ引きを避けたいリーダーの一本釣りがあるかもしれません。

渡辺和史六段(7勝4敗)
前回は初出場ながら、チーム渡辺の躍進に大きく貢献しました。ABEMA師弟トーナメントでも活躍を見せており、適性はかなり高そうです。

服部慎一郎五段(15勝9敗)
前回は2度に渡る3連投3連勝をやってのけ、チーム稲葉の優勝に大きく貢献しました。前々回も藤井竜王と糸谷八段の重複指名を受けましたが、今回も重複指名の可能性は高そうです。

森内俊之九段(13勝8敗)
若手有利と言われる中、2回にわたりチーム康光を牽引しました。前回はチーム藤井の一員としてやや不本意な成績でしたが、今回は誰の指名を受けるでしょうか。

木村一基九段(21勝13敗)
2回連続準優勝しており、チームの支柱としても欠かせない存在感があります。ABEMA師弟トーナメントでは悲願の優勝を遂げており、まったく衰えを感じさせません。

中村太地八段(8勝5敗)
2回連続でチーム羽生のエース格として貢献し、前々回に大会初の3連投3連勝を達成しています。羽生九段の3回連続指名はあるのか注目されます。

高見泰地七段(12勝10敗)
前々回はチーム藤井のお兄さん的存在感で優勝に大きく貢献しましたが、前回はまさかの指名漏れとなりました。今回はどのチームで輝きを見せるでしょうか。

近藤誠也七段(15勝13敗)
3回連続でチーム渡辺のエース格として貢献してきました。前回はまさかの不振でしたが、渡辺名人の4回連続指名はあるでしょうか。

伊藤匠五段(10勝9敗)
前々回は初出場ながら、チーム藤井の優勝に大きく貢献する鮮烈なデビューを飾りました。前回は不本意な成績に終わりましたが、間違いなく一巡目に指名されると思います。

指名されそうな実力者

過去の大会での経験もあり、実力的にも当然指名されるであろう候補者は以下の通りです。(括弧内は過去3大会の通算成績)

西田拓也五段(6勝3敗)
前回は初出場ながら、チーム糸谷を牽引する活躍を見せました。貴重な振り飛車党でもあり、今回も指名されると期待しています。

郷田真隆九段(9勝9敗)
本筋の将棋は超早指しでも強いことを証明しています。大先輩を指名したいリーダーからの指名が期待されます。

佐々木勇気八段(18勝18敗)
2回連続で準優勝チームの一員として貢献しています。順位戦でもA級昇級を果たし、次回はリーダーとしての出場になりそうな実力者です。

石井健太郎六段(5勝5敗)
前々回はチーム渡辺の一員として活躍しましたが、2回続けて指名漏れとなっています。今期は順位戦でも昇級を果たし、再出場が期待されます。

大橋貴洸七段(2勝2敗)
公式戦では常に高勝率を上げ、順位戦では3期連続昇級を果たした実力者です。指名されて当然と思うのは私だけではないはずです。

黒田尭之五段(5勝5敗)
前回はエントリーチームの一員として旋風を巻き起こしました。オールラウンダーという点でも貴重な戦力になりそうです。

久保利明九段(11勝12敗)
ご存じ振り飛車党のレジェンドです。前回は不本意な成績でしたが、まだまだ実力・人気ともに衰えを感じさせません。

青嶋未来六段(8勝9敗)
前回は5勝3敗と勝ち越して、チーム広瀬の予選突破に貢献しました。オールラウンダーでもありフィッシャー向きの棋風だと思います。

冨田誠也四段(4勝5敗)
前回はエントリーチームの一員として活躍しました。ムードメーカー的な役割としても欠かせない戦力だと思います。

深浦康市九段(7勝9敗)
前回はチーム豊島の予選突破に大きく貢献しました。藤井竜王キラーでもあり、豊島九段の連続指名があるかもしれません。

都成竜馬七段(7勝10敗)
前回はまさかの指名漏れとなりましたが、ABEMA師弟トーナメントではチーム谷川の一員として活躍しています。

佐々木大地七段(8勝12敗)
公式戦では常に高勝率を維持する実力者です。ABEMA師弟トーナメントを含めると唯一の皆勤だそうで、フィッシャーの経験値はトップクラスです。

斎藤明日斗五段(6勝11敗)
前回はチーム永瀬の一員として少し不本意な成績でしたが、今期は順位戦を全勝で昇級するなど8割前後の勝率を維持しており、力を付けてきた印象です。

本田奎五段(5勝10敗)
これまでの出場では目立った活躍はありませんが、棋王挑戦経験者でもあり、波に乗れば貴重な戦力となりそうです。

古賀悠聖五段(1勝3敗)
前々回にチーム天彦に抜擢された際には力不足の感もありましたが、今期はフリークラス出身者として初めてC級1組への昇級を果たし、力を付けてきました。

初出場が期待される実力者

澤田真吾七段
今期の順位戦ではB級1組で昇級を争った実力者ですが、何故かこれまで指名がありません。今回はチーム東海で藤井竜王からの指名を期待します。

横山泰明七段
長考派と言われていますが、東西対抗に2年連続で決勝戦に進出するなど、早指しも苦手ではないはずです。

高田明浩四段
藤井竜王と同学年でプロデビュー2年目ですが、竜王戦では5組に昇級するなど力を付けてきています。

徳田拳士四段
今年度プロデビューの新人ですが、王位リーグ入りを果たすなど高勝率を挙げています。勢いを重視して指名するリーダーがいても不思議ではありません。

齊藤裕也四段
秋にデビューしたばかりの新人で、藤井竜王の兄弟子です。藤井竜王からのサプライズ指名があるかもしれません。

ドラフトへの期待

ここまで、当日指名される28名とほぼ同じ30名をピックアップしてきました。もちろん、他にも指名されるべき実力者は大勢いますが、リーダーが様々な想いで人選し、競合すればクジ運の良し悪しも影響してくるので、正直どのようなチームが誕生するのかまったくわかりません。隠し玉ではありませんが、意外な人が指名されるのもドラフトの楽しみの一つではあります。将棋界の大イベントの一つになりつつあるABEMAトーナメントのドラフトに向けて、色々と想像しながら楽しみたいと思っています。

※3月31日、藤井竜王のドラフト構想を追記しました。
それに伴い初出場の可能性が高まった高田四段と齋藤四段を追記しました。

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