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28歳の齊藤三段が三段リーグ突破 ~現役最年少棋士が2人誕生する可能性も~

第76回奨励会三段リーグの15-16回戦が2月16日に行われ、28歳の齊藤優希三段が15回戦に勝った時点で2位以内を確定して四段昇段を決めました。

奨励会には26歳という年齢制限があることがよく知られていますが、詳細には以下の規定となっています。

満21歳の誕生日までに初段、満26歳の誕生日を含むリーグ終了までに四段になれなかった場合は退会となる。ただし、最後にあたる三段リーグで勝ち越しすれば、次回のリーグに参加することができる。以下、同じ条件で在籍を延長できるが、満29歳のリーグ終了時で退会。

日本将棋連盟HPより引用

齊藤三段は26歳以降も毎期勝ち越しながら、惜しくも昇段に届かない状況が続いていましたが、今期はついに大きな壁を突き破りました。しかも16回戦にも勝って16勝0敗となっており、現行の三段リーグ史上初の全勝も見えてきました(これまでの最高成績は16勝2敗)。ここまできたら3月8日に行われる17-18回戦にも勝って、大記録を達成して欲しいと思います。

28歳でのプロ入りは、恐らく現行の三段リーグの制度ができてからは最高齢となり、将棋界では遅咲きになります。しかし齊藤三段は、既に若手棋士の登竜門といわれる新人王戦と加古川青流戦で準優勝の実績がある実力者です。三段リーグでの苦労をバネに、プロ入り後の更なる飛躍を期待したいと思います。

なお、16歳で現役最年少棋士の期待が掛かる炭崎俊毅三段は13勝3敗で2番手、山下数毅三段は11勝5敗で6番手に付けています。次点が1回ある山下三段は3位でも昇段の権利が得られるため、数字の上では2人が同時に昇段する可能性もあります。28歳の齋藤三段と同時に16歳の2人が昇段できるかどうか、楽しみに見守りたいと思います。

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