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第4期白玲戦七番勝負の結末

10月26日に予定されていたヒューリック杯白玲戦七番勝負第六局は、懸念されていた福間香奈女流五冠の体調不良による不戦敗となり、西山朋佳白玲が4勝2敗で防衛という結末になりました。対局規定に基づいての決定ということなので、今回の対応は仕方がないとは思うものの、女流棋界最高峰の白玲戦の結末としては、何とも寂しい結果だと言わざるを得ません。

現在の対局規定がこのような事態を想定していたのかわかりませんが、風邪などによる体調不良と、妊娠による体調不良は分けて考える必要があると思います。白玲戦は既に次期女流順位戦も始まっており、これ以上の延期が難しい状況というのも理解できますが、女流棋界が今後発展していくためには、大いに議論されるべきテーマだと思います。

もう1点気になるのは、8つある女流タイトル戦の内、4つの棋戦(白玲戦の他には、女流王将戦、女流王座戦、倉敷藤花戦)が秋に集中していることです。福間女流五冠はこれら4棋戦すべてにタイトルホルダーあるいは挑戦者として臨むことが決まっており、このことが延期を難しくした要因のひとつだと思います。

女流王座戦の第二局は2月以降に延期されたようですが、女流王将戦第三局は10月29日、倉敷藤花戦は11月5日、7日、11日に予定されています。確かにこれらすべてを産休明けに延期するのは難しいと思いますが、いくつかの棋戦を他の季節に変更することで多少日程調整がしやすくなるのではないかと思います。

スポンサーや掲載メディアの事情もあり、簡単な話でないことは重々承知していますが、日本将棋連盟には思い切った改善を期待しています。


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