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第9期叡王戦段位別予選の展望(七段、六段)

第8期叡王戦五番勝負は藤井聡太叡王が菅井竜也八段の挑戦を退けて3連覇を果たしましたが、次期叡王戦の段位別予選の組み合わせが発表されています。叡王戦は、前期ベスト4以上(前期挑戦者の菅井八段に加え、永瀬拓矢王座、本田奎六段、山崎隆之八段)がシードされますが、それ以外はタイトルホルダーも段位別予選からの出場となります。6月29日に七段戦が開幕しますので、本稿では七段戦と六段戦の顔ぶれを確認しておきたいと思います。

七段戦

45人が2つのブロックに分かれて、本戦入りを目指して戦います。
七段には数多くの伸び盛りの精鋭がおり、七段戦を勝ち上がった棋士が挑戦権獲得まで駆け上がるのを期待しています。

日本将棋連盟HPより引用

Aブロック
順位戦B級1組の澤田真吾七段、千田翔太七段、横山泰明七段の他、実力者の村山慈明八段(6月21日付で昇段)、大石直嗣七段、三枚堂達也七段らが入りました。本戦進出の最有力候補としては澤田七段を挙げたいと思いますが、七段戦には最後の出場となる村山八段にも注目しています。

Bブロック
順位戦B級1組の近藤誠也七段、大橋貴洸七段、増田康宏七段の他、実力者の高見泰地七段、千葉幸生七段、戸辺誠七段、都成竜馬七段、佐々木大地七段、梶浦宏孝七段、八代弥七段らが入りました。本戦進出の最有力候補としては、そろそろ挑戦権争いに顔を出して欲しい増田(康)七段を挙げたいと思いますが、ダブルタイトル戦に挑戦中の佐々木(大)七段にも期待が掛かります。

六段戦

25人が2つのブロックに分かれて、本戦入りを目指して戦います。
比較的人数が少なく、本戦入りのチャンスが大きい段位と言えますが、期待の若手が多いクラスでもあります。

日本将棋連盟HPより引用

Aブロック
第7期叡王挑戦者の出口若武六段、一昨年の新人賞伊藤匠六段、昨年の新人賞服部慎一郎六段、2年連続連勝賞受賞の渡辺和史六段の他、実力者の高野智史六段、黒沢怜生六段らが入る激戦ブロックになりました。本戦進出の最有力候補としては、藤井叡王と同学年の伊藤(匠)六段を挙げたいと思いますが、各棋戦で上位に食い込んでいる服部六段にも期待しています。

Bブロック
若手精鋭の青嶋未来六段、石井健太郎六段の他、実力者の西川和宏六段、村田顕弘六段、船江恒平六段らが入りました。本戦進出の最有力候補としては石井(健)六段を挙げたいと思いますが、先日藤井叡王をあと一歩のところまで追い込んだ村田(顕)六段にも注目しています。

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