第82期順位戦B級2組6回戦
11月15日に順位戦B級2組6回戦の一斉対局がありました。
私が注目していたのは、今期4勝1敗で好調同士の藤井猛九段と石井健太郎六段の対局です。後手の藤井九段が角交換型の四間飛車を採用し美濃囲いに構えると、石井六段は右銀を▲6六銀と繰り出し玉頭の厚みを築きます。藤井九段が木村美濃に組み替え、飛車を5筋に寄せて金銀交換すると、石井六段は後手の玉頭を継ぎ歩で攻め、▲8四歩と拠点を作ります。藤井九段は△7六飛と銀を食いちぎり、王手飛車取りに△5五角と打って飛車を取りつつ馬を作りますが、石井六段が▲6一飛と打ち込んで詰めろを掛けると、潔く投了を告げました。
他の主な対局結果は以下の通りです(左が勝者)。
阿部隆九段 - 久保利明九段
高見泰地七段 - 谷川浩司十七世名人
青嶋未来六段 - 阿久津主税八段
丸山忠久九段 - 渡辺和史六段
全勝が消え、私が注目している石井六段を含む4人が5勝1敗で昇級争いをリードし、高見七段、藤井(猛)九段、青嶋六段ら4人が4勝2敗で追っています。順位戦も後半戦に差し掛かり、昇級に向け負けられない戦いが続いています。