第82期順位戦C級2組3回戦

8月3，10日に順位戦C級2組3回戦の一斉対局がありました。

私が注目していたのは、棋王戦挑戦の経験がある若手実力者の本田奎六段と、昨秋のプロ入り以降高勝率で活躍している藤本渚四段の対局です。先手の藤本四段が相掛かりに誘導し、お互いに飛先の歩を交換します。本田六段が△6五銀と前進すると、藤本四段は▲7七金と受けます。お互いに陣形を整備し雁木に構え、本田六段が8筋で桂交換すると、藤本四段は1筋を端攻めします。本田六段が角を交換して△3七角と打ち込むと、藤本四段は銀で桂を食いちぎって金の両取りに▲4四桂と打ちます。本田六段は△5五角成と馬を作って守りにも利かせますが、藤本四段は金桂交換してから▲2一角とタダ捨てし、▲2三飛成と竜を作って攻め込むと、▲7三銀と挟撃態勢を作って寄せ切りました。

他の主な対局結果は以下の通りです（左が勝者）。
　小山直希四段 － 佐々木大地七段
　徳田拳士四段 － 安用寺孝功七段
　梶浦宏孝七段 － 今泉健司五段
　石田直裕五段 － 八代弥七段
　冨田誠也四段 － 齊藤裕也四段
　高田明浩四段 － 森本才跳四段

私が注目している中では、梶浦七段、冨田四段、高田四段が3連勝スタートとなりました。佐々木(大)七段と八代七段は敗れて2勝1敗となり、徳田四段、藤本四段と並んで追っています。前期は1敗が昇級ラインとなりましたので、着実に勝ち星を積み上げていって欲しいと思います。