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古賀四段がフリークラスから昇級

古賀悠聖四段が9月8日に行われた対局に勝ち、フリークラスからC級2組に昇級しました。古賀四段は第4回ABEMAトーナメントで兄弟子に指名され、チーム天彦の一員として参加していたのでご存じの方も多いかと思いますが、2020年プロ入り(四段昇段)の20歳です。

フリークラスという制度について調べてみると、順位戦に参加しない棋士が所属するクラスで、自ら宣言するケース(例:森内俊之九段)と編入されるケースがあるようです。フリークラスに編入されるのは、C級2組在籍者が降級点を3回取った場合、アマチュアまたは女流棋士が公式戦で一定の成績を収め棋士編入試験に合格した場合(例:折田翔吾四段)、奨励会三段リーグで次点を通算2回取った場合があります。

奨励会三段リーグは年2回行われ、通常上位2名だけが四段昇段となります。3位は次点という扱いになり、次点を2回取ると昇段してフリークラスに編入する権利を得ます。古賀四段は2020年前期にこの権利を行使してフリークラスに編入されていました。ちなみに兄弟子の佐藤天彦九段も2004年前期にこの権利を得ましたが、行使せず三段リーグに残り2006年度前期に2位の成績で昇段しています。

フリークラスに編入されると、10年以内に以下の決められた成績を残してC級2組に昇級しないと順位戦に出ることができません。

1.年間対局の成績で、「参加棋戦数+8」勝以上の成績を挙げ、なおかつ勝率6割以上。
2.良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上。
3.年間対局数が「(参加棋戦+1)×3」局以上。
4.全棋士参加棋戦優勝、タイトル戦(朝日オープン将棋選手権含む)挑戦。

古賀四段は直近30局の成績が20勝10敗(6割6分7厘)となり、上記2項の成績をクリアしました。10年以内に昇級できないと「引退」という厳しい規定ですが、見事1年弱で昇級を果たしたことになります。

古賀四段は、今回の勝利で新人王戦の決勝三番勝負への進出を決めました。相手はまだ決まっていませんが、この勢いで一般棋戦初優勝を勝ち取ることができるのか楽しみにしたいと思います。

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