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第3期清麗戦本戦トーナメントの展望

清麗戦は2019年度に新設された女流棋戦で、今期から大成建設が主催しています。清麗戦の本戦トーナメントは、予選トーナメントの優勝者と再挑戦トーナメントと呼ばれる敗者復活戦を勝ち上がった3名の、合わせて4名によるトーナメントです。6月18日からいよいよ本戦トーナメントが始まりますので、出場者の顔ぶれを確認しておきたいと思います。

■香川愛生女流四段(予選トーナメント優勝)
2008年プロ入りの28歳です。女流王将獲得2期の中堅です。予選では中井女流六段、伊藤女流三段ら強豪を撃破し、決勝で山根女流二段を降して優勝しました。

■加藤桃子女流三段(再挑戦トーナメント勝ち上がり)
2019年プロ入りの26歳です。奨励会時代にタイトルを通算8期獲得している強豪です。予選では初戦で武富女流初段に敗れましたが、再挑戦トーナメントで室谷女流三段や山根女流二段を降して本戦に進出しました。

■鈴木環那女流三段(再挑戦トーナメント勝ち上がり)
2002年プロ入りの33歳です。今年度は7勝0敗と好調で、昨年度から続く連勝は9に伸びています。予選では野原女流1級に敗れましたが、再挑戦トーナメントで石本女流二段や伊藤女流三段を降して本戦に進出しました。

■中井広恵女流六段(再挑戦トーナメント勝ち上がり)
1981年プロ入りの51歳です。タイトルを通算19期獲得しているレジェンドで、昨年度も倉敷藤花の挑戦者になっています。予選では香川女流四段に敗れましたが、再挑戦トーナメントで塚田女流初段や上田女流四段を降して本戦に進出しました。

清麗戦は前期成績による特典がほとんどなく、今期本戦出場者は前期出場者が一人も残りませんでした。その分、現時点で調子が良いメンバーが揃っていると言えるでしょう。準決勝は香川女流四段vs加藤(桃)女流三段、鈴木女流三段vs中井女流六段の顔合わせとなっています。里見清麗への挑戦権獲得まであと2勝、誰が勝ってもおかしくない顔ぶれですが、個人的には中井女流六段の女流タイトル挑戦・そして獲得の最年長記録更新を期待しています。

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