「観る将」が観た第28期銀河戦 本戦Cブロック11回戦
9月29日に銀河戦の羽生九段vs藤井七段(当時)が放映されました。本局は7月に収録されたようで、ずいぶん昔のことのように感じますが、藤井二冠がまだ無冠の時代の対局です。先日王将リーグで羽生九段が藤井二冠に公式戦初勝利を挙げましたが、それよりも前の対局ということになります。
銀河戦は、8つのブロックでパラマス式トーナメントを行い、各ブロックの最終勝ち残り者と最多勝ち抜き者各2名の計16名で決勝トーナメントを行います。本局はCブロックの最終戦で、藤井七段(当時)はここまでに出口四段、中村(修)九段、森内九段、郷田九段、稲葉九段と5人抜きを達成しているため、敗れても最多勝ち抜き者の枠で決勝トーナメント進出を決めている状況でした。
戦型は後手の羽生九段が三間飛車を選択しました。藤井七段(当時)に対してまだ公式戦未勝利だった羽生九段が、持ち時間の短い棋戦で意表を突き、何としても勝ちたいという意識が現れていると感じます。
序盤はお互いに玉を囲った後、羽生九段が3六歩と仕掛けました。藤井七段(当時)は歩を交換した後▲4八銀と引いて受け、この銀を角や桂と連携させながら3七-3六-3五-2四-2三と前線に送り込み、右辺を制圧しました。
その後お互いに2枚の「と金」を使った寄せ合いとなりましたが、藤井七段(当時)がわずかに速く寄せ切りました。
公式サイトではまだ決勝トーナメントの組み合わせは出ていませんが、藤井二冠は既に1-2回戦を勝ち上がり、準決勝では王位戦を戦った木村九段と対局するという情報があります。銀河戦初優勝成るか、期待したいと思います。
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