第65期王位戦予選展望(1)

第64期伊藤園お～いお茶杯王位戦の七番勝負が7月7日に開幕しますが、既に次期予選の組み合わせが発表されています。王位戦は前期挑戦者決定リーグ（王位リーグ）の成績によりシードされる4名を除き、全棋士と女流棋士2名が8つのブロックに分かれてトーナメントを戦い、各ブロックの優勝者が王位リーグに臨むことになります。7月4日に第5ブロックが、5日には第6ブロックと第7ブロックが始まりますので、本稿では第5-8ブロックの顔ぶれを確認していきたいと思います。

第5ブロック

日本将棋連盟HPより引用

前期王位リーグでは2勝3敗で惜しくも陥落となった服部慎一郎六段のブロックには、A級の斎藤慎太郎八段が入っています。他の有力候補としては、山崎隆之八段、出口若武六段、古賀悠聖五段、高田明浩四段らがいます。予選突破の最有力候補には、期待も込めて服部六段を挙げたいと思いますが、今年度好調の高田四段にも注目したいと思います。

第6ブロック

日本将棋連盟HPより引用

前期王位リーグでは2勝3敗で惜しくも陥落となった徳田拳士四段のブロックには、A級の菅井竜也八段が入っています。他の有力候補としては、大橋貴洸七段、村田顕弘六段、西田拓也五段、藤本渚四段らがいます。予選突破の最有力候補には、大橋七段を挙げたいと思いますが、新村田システムで藤井竜王名人を苦しめた村田(顕)六段や、現役最年少の藤本渚四段にも注目したいと思います。

第7ブロック

日本将棋連盟HPより引用

前期王位リーグでは1勝4敗で陥落となった冨田誠也四段のブロックには、A級の稲葉陽八段が入っています。他の有力候補としては、久保利明九段、糸谷哲郎八段、村山慈明八段、澤田真吾七段、都成竜馬七段らがいます。予選突破の最有力候補には、稲葉八段を挙げたいと思いますが、里見女流五冠がどこまで勝ち上がれるか楽しみにしたいと思います。

第8ブロック

日本将棋連盟HPより引用

前期王位リーグでは2勝3敗で惜しくも陥落となった池永天志五段のブロックは、A級不在の混戦ブロックとなりました。有力候補としては、郷田真隆九段、藤井猛九段、阿久津主税八段、高見泰地七段、高野智史六段、渡辺和史六段らがいます。予選突破の最有力候補には、高見七段を挙げたいと思いますが、2年連続連勝賞を獲得した渡辺(和)六段にも期待しています。