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第81期順位戦C級1組8回戦

12月6日に順位戦C級1組8回戦の一斉対局が行われました。

この日、私が注目していたのは、5勝1敗と好調同士の石井健太郎六段と黒田尭之五段の対局です。後手の黒田五段が横歩取りに誘導し、石井六段は受けて立ち、横歩を取って中住まいに構えます。黒田五段が右桂を跳ねて7筋に攻め掛かり金頭を歩で叩きますが、石井六段は構わず根元の桂を取り、角桂と金を交換する駒得の戦果を挙げます。黒田五段も"と金"と竜を作って先手陣に攻め込みますが、石井六段は飛車を2筋に戻し、自玉を中段に逃がしてから馬を作って攻め合います。黒田六段は桂の王手から先手玉に迫りましたが、石井六段はもう1枚の角を打ち込んで2枚目の馬を作り、守りに利かせて寄せ切りました。

他の主な注目対局の結果は以下の通りです(左が勝者)。
 出口若武六段 - 野月浩貴八段
 船江恒平六段 - 髙野秀行六段
 都成竜馬七段 - 西田拓也五段
 青嶋未来六段 - 古森悠太五段
 渡辺和史五段 - 宮本広志五段
 伊藤匠五段 - 高橋道雄九段

伊藤(匠)五段が勝って7勝0敗となり、単独トップを維持しました。私が注目している石井六段、都成七段、青嶋六段、渡辺(和)五段も勝ち、阿部(健)七段を加えた5人が6勝1敗で追っています。
一方、下位7人に付与される降級点(*)争いは、元A級の高橋九段と先崎九段が圏内に入っています。高橋九段は前期は昇級争いに絡んでいただけに意外ですが、両者の巻き返しに期待したいと思います。
全10局の順位戦も残り2-3局となり、昇級・降級を争う上で負けられない戦いが続いています。

(*)降級点
B級2組以下のクラスでは、成績が悪くても1期で降級することはなく、成績下位の一定人数に「降級点」がつけられる。降級点はB級2組とC級1組では2つ累積、C級2組では3つ累積すると降級する。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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