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ABEMA地域対抗戦 本戦の展望
ABEMA地域対抗戦の予選が終わり、3月30日から本戦が放映されます。両リーグともにフルセットにもつれ込む熱戦が多かった印象ですが、Aリーグからは1位:チーム中国・四国、2位:チーム関東A、Bリーグからは1位:チーム中部、2位:関東Bと、概ね私の予想したチームが勝ち上がりました。
予選を観て感じたのは、1人が4-5勝してチームを勝利に導くケースが散見されたことです。勝ち残り制なのである程度予想されたことですが、エース同士の対戦の重要性がより強く認識されたと思います。
Aリーグ1回戦 チーム関東A(1勝1敗から羽生九段が4連勝)
Bリーグ1回戦 チーム中部(0勝1敗から藤井竜王名人が5連勝)
Aリーグ2位決定1回戦 チーム北海道・東北(0勝4敗から広瀬九段が5連勝)
Bリーグ2位決定1回戦 チーム関東B(0勝1敗から伊藤七段が3連勝し、3勝4敗から2連勝)
Bリーグ1位決定戦 チーム中部(1勝4敗から藤井竜王名人が4連勝)
Aリーグ2位決定戦 チーム関東A(1勝1敗から羽生九段が4連勝)
今回のルールでは、エースを2番手に起用し、チームがカド番となった場合は5番手で再起用するのがオーソドックスなオーダーとなります。ただ各チームのエースでも、本戦で全勝するのは難しいと思われますので、エースが敗れた際に相手の勢いを止めるべき3番手が重要なポイントになると思います。また、団体戦であるがためにチームメンバー全員に機会を与えようとすると、本来組みたいオーダーが組みにくいという状況もあるかもしれません。各監督の思惑と采配にも注目です。
優勝候補筆頭のチーム関東Bは、2枚看板と思われた永瀬九段と増田(康)八段の思わぬ不調で苦しみましたが、伊藤(匠)七段が救世主となりました。2位決定戦では2人の復調も感じられ、優勝に向けて死角はありません。
チーム中部は、藤井竜王名人の活躍で1位通過となりました。優勝に向けては、豊島九段と服部六段の活躍が不可欠と思います。
チーム中国・四国は、菅井八段の活躍で、2枚看板と思われた糸谷八段を温存しての1位通過となりました。優勝に向けては、2枚看板に加えて藤本五段の活躍が期待されるところです。
チーム関東Aは、羽生九段の活躍で2位通過となりました。佐々木(勇)八段は安定していますが、出場機会の少なかった木村九段、近藤七段、石井六段の起用が悩ましいところかもしれません。