第82期順位戦B級2組3回戦

8月9日に順位戦B級2組3回戦の一斉対局がありました。

私が注目していたのは、前期はともにC級1組からの昇級を果たした、石井健太郎六段と渡辺和史六段の対局です。先手の石井六段が相掛かりに誘導し、お互いに飛先の歩を交換します。石井六段が棒銀を見せると、渡辺六段は飛車を浮いて受けます。石井六段が角を交換すると、渡辺六段は7筋に戦力を集めて△7七角と打ち込み、角と金桂の2枚替えで突破します。石井六段は後手の飛車を追って角と交換し、もう1枚の角を王手金取りに▲4一角と打ち込んで馬を作ります。渡辺六段は玉を中段に逃がして入玉を目指しますが、石井六段は大駒の力で後手玉を追い返し、そのまま寄せ切りました。

他の主な対局結果は以下の通りです（左が勝者）。
　阿久津主税八段 － 久保利明九段
　高見泰地七段 － 北浜健介八段
　藤井猛九段 － 鈴木大介九段
　青嶋未来六段 － 郷田真隆九段

私が注目している中では藤井(猛)九段が、谷川十七世名人、村山八段、戸辺七段と並んで3連勝の好スタートとなりました。久保九段、高見七段、石井六段、青嶋六段は2勝1敗で追っています。渡辺(和)六段は1勝2敗となりましたが、前期は8勝2敗が昇級ラインでしたので、諦めずに勝ち星を積み重ねて欲しいと期待しています。