第79期順位戦B級2組最終一斉対局
3月10日に順位戦B級2組最終11回戦の一斉対局がありました。
既に1位での昇級を決めていた藤井二冠は、最終局も勝ち10勝0敗で順位戦の連勝記録を21まで伸ばしました。2位での昇級を決めていた佐々木(勇)七段も、最終局に勝って9勝1敗の成績となりました。佐々木七段は2010年プロ入りの26歳で、将来はタイトル獲得を期待されている俊英です。藤井四段(当時)の連勝を29で止めた棋士として有名ですが、2年連続で藤井二冠と同時昇級を果たすこととなりました。
残りの1枠は、自力昇級の可能性があった横山七段が勝ち、7勝3敗で昇級を果たしました。横山七段は、2002年プロ入りの40歳で、今期A級への初昇級を決めた山崎八段と同学年になります。B級2組に昇級後、第76期8勝2敗(4位)、第77期7勝3敗(3位)、第78期7勝3敗(3位)と、3年連続で惜しくも昇級を逃し続けていましたが、今期から枠が1つ増えたこともあり、ついに昇級の座を射止めました。最終局も劣勢からの逆転勝利となり、インタビューでは「四段に上がった時の次ぐらいにうれしい」と放心状態で語る姿が印象的でした。終局後ずっと俯いていたのは「今回もダメかと思っていたので信じられなかった」と話していましたが、全力を尽くして勝ち取った昇級の重みを感じさせました。
一方、既に降級点(*)のある畠山(成)八段と野月八段が、今期も降級点が付き残念ながら降級となりました。藤井二冠の師匠である杉本八段も、3勝7敗で降級点が付いています。
(*)降級点 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
B級2組以下のクラスでは、成績が悪くても1期で降級することはなく、成績下位の一定人数に「降級点」がつけられる。降級点はB級2組とC級1組では2つ累積、C級2組では3つ累積すると降級する。
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