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第83期順位戦B級1組6回戦
9月26日、順位戦B級1組6回戦の一斉対局がありました。
私が注目していたのは、4勝1敗と好調の糸谷哲郎八段と、2勝3敗と苦しんでいる広瀬章人九段の対局です。先手の広瀬九段が矢倉、糸谷八段が雁木に構えます。広瀬九段が3筋の歩を交換すると、糸谷八段は5筋の歩を取り込みます。広瀬九段が5筋の位を奪還すると、糸谷八段は先手の角を押さえ込み、歩で先手陣を乱します。広瀬九段が角をぶつけて交換し、飛車取りに▲4五桂と跳ねると、糸谷八段は飛車を取らせる代わりに、△3六角と王手飛車取りで飛車を取って馬を作ります。広瀬九段は▲7一飛と王手で打ち込んで竜を自陣に引き付けますが、糸谷八段は△3九飛と打ち込んでから角取りに△9四桂と打ち、竜馬銀桂の連携で寄せ切りました。
他の対局結果は以下の通りです(左が勝者)。
斎藤慎太郎八段 - 高見泰地七段
近藤誠也七段 - 佐藤康光九段
澤田真吾七段 - 山崎隆之八段
三浦弘行九段 - 羽生善治九段
大橋貴洸七段 - 石井健太郎七段
単独トップに立っていた糸谷八段が勝って5勝1敗となり、近藤(誠)七段も4勝1敗で追走しています。更に斎藤(慎)八段が4勝2敗、大橋七段と石井七段が3勝2敗で追っています。まだまだ混戦が続いていますが、羽生九段と広瀬九段は2勝4敗となり、昇級に向けては後がない状況になっています。
次の7回戦では、糸谷八段vs山崎八段の兄弟弟子対決や、近藤(誠)七段vs羽生九段などの好カードが組まれており、楽しみにしたいと思います。