「観る将」が観た第33期竜王戦挑戦者決定三番勝負第二局

8月25日に行われた竜王戦挑戦者決定三番勝負第二局の感想です。第一局に勝った丸山九段が一気に決めるのか、羽生九段が巻き返すのか、注目の一局となりました。

先手の丸山九段は得意とする角換わりに誘導し、羽生九段も堂々と受けて立ちました。丸山九段は早繰り銀から▲3五歩と仕掛けましたが、羽生九段も右銀を左辺に回して受け止め、△3六歩と楔を放ちます。その後、互に間合いを図る駒組みが続き、丸山九段が6八にいた金を▲6九金～▲5八金～▲6八金と手待ちしている間に、羽生九段は△4五銀～△5四歩～△5六銀と進出し、一気に終盤戦に突入しました。羽生九段は歩の連打で敵陣を崩し、そのまま寄せ切りました。

これで三番勝負は1勝1敗のタイとなりました。次局の勝者が竜王挑戦者となります。特に羽生九段にとっては、タイトル通算100期獲得に向け絶好のチャンスとなりました。両者が持ち味を出し合った好局を期待したいと思います。