クリスマスソングといえば何?
どこからともなくクリスマスソングが、聴こえてくる。
「クリスマスソングといえば、どんな曲?」
妻に聞いたら
「きよしこの夜とか、赤鼻のトナカイかなぁ」
「マライア・キャリーの『恋人たちのクリスマス』とか、ユーミンの『恋人がサンタクロース』じゃないんや」
「だって、もうCMとかで流れてないから」
1980年代後半から1990代は、テレビCMの影響力はすごかった。
なんといっても、牧瀬里穂が出演していたJR東海道新幹線のCMは、当時の若者たちに強烈なインパクトを与えていた。新幹線のホームには、別れを惜しむ恋人たちが、溢れていた。
「きっと君は来ない。一人きりのクリスマス・イヴ♪」
山下達郎の歌声が、聴こえない日がないほどだった。
クリスマスが子ども達から、恋人たちの大イベントに変化した時代だ。
クリスマスは恋人と、ホテルのレストランで食事をして一夜をともに過ごす。これが理想的なクリスマスの過ごし方だと、思い込まされていた。
いま思えばおかしな話だが、クリスマス・イヴのホテル予約を、一年前からリザーブしている男達もいた。一人きりのクリスマスを避けるため、背伸びして頑張っていたのだ。
時は流れて、またクリスマスは子ども達の手に戻ってきた。家族や大切な人たちと過ごす、そんなクリスマスに落ち着いてきた。
今年は家族と過ごす人が多いだろう。我が家も妻と息子はクリスマスツリーを組み立てている。
「We wish you a Merry Christmas♪」
息子が歌うと
「真っ赤なお鼻のトナカイさんは♪」
妻も負けじと歌い出す。
にぎやかなクリスマスになりそうだ。
児童小説「クロウ・キッズ❗️」朗読27note音声/チャンスは一回だけ