見出し画像

【2025年2月版】タイ語初級テキストどうするか問題

タイ語の初級テキストについてまとめた古い投稿がたびたびRPされることがあるので、2025年2月版も簡単に。先日のNHKカルチャーの講座の中でもちょうど少し紹介したのだけど、テキストについての情報だけならここにまとめてもよいかなと。講座部分ご興味ある方はぜひアーカイブ動画の購入を……!

ただ基本的に、テキストの好みはひとによってだいぶ違う=自分に合えばなんでもいい、というのがぼくのスタンスですので、それを踏まえたうえで、あくまでちょっと学習歴の長い一個人の意見としてご参照いただければ。


選ぶポイント

タイ語の初級テキストを選ぶ際の(個人的な)ポイントは以下かなと思っています。

  1. 会話文・スキットをベースに学ぶタイプ:フレーズの暗記ができるので。

  2. 発音記号を使っている:最終的に文字を学びたい方は大変ですが発音記号を覚えていただいたほうが、そのあと文字に移行しやすいです。もう絶対にタイ文字は勉強しないという意志がある方はカタカナのものでももちろん。個人の目的にあわせて。

  3. 新しい:タイ語のテキストは毎年割と新しいのが出ているので、悩んだらとりあえず新しいもののほうがだいたいいい気がします。

ひとりで学べるタイ語レッスン

中島マリン、ナタヤ・ヤマカノン・リンチ『ひとりで学べるタイ語レッスン』、めこん、2023年。

いまぼくが大学の授業(青山学院大学・放送大学)で使用しているのがこちらです。基本的にはカタカナで学ぶ前提なのですが、発音記号も小さめに併記してあります。

きわめて単純な文法事項のパターンを積み上げていって、すこしずつ表現を増やしていくという方法で、とっかかりやすいと思います。

ただしこの内容だともう物足りないという方も必ずいるとは思う。大学の授業で使っているのも、現在は週に一コマだけの、タイ語専攻ではない学生さん対象の授業ゆえに使用しているという側面もあります。予復習の負担も大きくなりにくいので。ただ細かくみっちりやりたい、やらねばならないというひとには向かないところもあるかもしれない。

みっちり学ぶ初級タイ語/10日で学ぶ はじめてのタイ語(難波江ティチャー先生)

難波江ティチャー『みっちり学ぶ初級タイ語』、ベレ出版、2021年。/難波江ティチャー『10日で学ぶ はじめてのタイ語』、ベレ出版、2024年。

タイ語教育学科卒業の難波江ティチャー先生のテキストが2冊。これは前者と比べるとかなり「みっちり」です。表現の数も文法解説も多いし細かい。

おそらく最初に出た「みっちり学ぶ〜」が「みっちり」過ぎたゆえに、そのあとに下の「10日で学ぶ〜」が書かれたのかと拝察するのですが、それでも割とみちみちしております。

独学の際に自分で「これでいい」と取捨選択できる方とか、逆にしっかり細かくやっていきたいというひとにはよいのかと。あとはたとえば先生とのマンツーマンレッスンなどでこれを使ってもらう、という手もあります。

表現を身につける初級タイ語

スニサー・ウィッタヤーパンヤーノン『表現を身につける初級タイ語』、三修社、2016年。

相変わらず個人的に「タイ語のテキスト」というととりあえず思いつくのがこちらです。シンプルな会話文→文法解説→練習問題、の繰り返し。

シリーズの続きで「表現を広げる中級へのタイ語」というのもあり、ひとりでも長く勉強できるような気がしております。

ただ出版からもう10年近いので、新しさ、という点ではちょっと、というところでしょうか。改訂版とか出ないかしら。

タイ語マラソン らくらく初級マスター

スニサー・ウィッタヤーパンヤーノン、上原みどりこ『タイ語マラソン らくらく初級マスター』、三修社、2024年。

ということでそんなスニサー先生の最新テキスト。これはまた新アプローチで、基本的な表現を「タイ文字を書きながら」覚えていくというタイプ。つまり文法と文字を1冊で同時に、ということですね。

書くためのスペースが割と多い一方、会話文とかスキットみたいなのは基本的にない(もちろん各表現の例文はいっぱいあります)。

でもいままでタイ文字を勉強しようと思うと、文法を先にやって、あとからまた別のテキストを……みたいなのが基本だったので、1冊でぜんぶ引き受けてやるぜ、という意志を感じます。


辞書や単語帳、中級以上のテキストについてはほぼ状況が変わっていないので、Xの下記ポストなどをご参照いただくのがいいかと思います。

ではまた1年後くらいにまとめるかもしれません。
↓役に立ったよという方はチップとか送ってくれてもよいです↓
では、楽しいタイ語の勉強を!

いいなと思ったら応援しよう!