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起業するなら完璧主義を辞めなさい。

完璧主義は人生において大きな損失であると、私は思う。なぜなら、完璧の定義が非常に曖昧であり、形の無いものだからだ。

私は創業以前から完璧が非常に好きだった。例えば、英単語帳のとある単元を全て覚えきるまで次に進めなかったり、小学校の頃はテストで100点を取れなければ満足できなかった。結果どうなったのか。中学、高校と年を重ねるごとにテストは難しくなり100点は取れないのは当然として赤点スレスレの日々を送った。結局、とあるポイントを習得したいと躍起になるあまり、次のことに手がつかない。これが繰り返しとなり最終的には匙を投げてしまうのだった。

これが仕事となるとより難しいものとなる。従業員として誰かに従事する場合は答えのある仕事が多いかもしれない。しかし、起業となれば話は別である。誰にどのような商品がヒットするのかさえ分からないものである。市場全体を見ればざっくり需要の有無は確認できるかもしれないが、自前で用意した製品・サービスが世の中に受け入れられるかどうかは全く別の話であるからだ。人はつい完璧を目指したくなる。私もその気持ちはよくわかるものである。しかし完璧とは何か。それは存在しているようで実際は存在しないものである。

さらに言えば、完璧を目指しても、完璧が出来上がらない問題も往々にして発生することがある。製品やサービスを考えたり、良い経営をしようと心がけても、しょせん人間である。5分で結論を出しても、1か月かけて考えても自分の能力並びに自分の頭の中にあるものはたいして変化しない。時間をかけても時間を掛けなくても結局出来上がる成果に大差はないのである。

世の中は自分がコントロールできるものと、そうでないものの2種類しか存在しない。自分のコントロールできないことに対して時間を使うことほど非効率なことは無いと思う。例えば、自分の生まれた環境であったり、他人の考え方であったり、時間の流れを戻したいと言ったことはどれだけ考え抜いても不可能であるとわかっていただけるであろう。完璧主義も、このコントロールできないものの範疇を出ないものである。

冒頭に戻るが、完璧主義は人生において大きな損失である。特に起業においては。自分の出来ること、出来ないことは大体限られている。出来ることは時間をかけずすぐに作り、出来ないものは誰かに頼むしかない。完璧主義を辞めれば、何かをしなければならないが、どうしてよいかわからないと言った考えから脱却でき、時間を大切にできる。非常に重要な考え方なのである。


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