【体験談】学生起業家は、失敗しても就職できるのか。
私は学生の頃創業した。世間一般で言うところの学生起業家というものだ。自分自身では正直、大したことをしているイメージは無いのだが、ありがたいことに新聞で取り上げて貰ったり、ビジネスコンテストで優勝したりもした。
当時は完全に天狗と言っても過言では無かった。謎の自身に包まれた私は、「両親の願いであった公立の大学に通い、就職する」という願いとは裏腹に就職活動ゼロという、なんとも親不孝な人生を歩んできた。
大卒からの新卒採用は正直なところ人生最大のボーナスタイムである。まず高卒と大卒で(データによって異なるが)生涯年収は4000万円ほどの開きがある。つまり、そこそこの大学を出て就職活動をすることで、いわゆる名前の知れた企業に就職することが容易であると考えられる。それも、良いポジションで。
その人個人が優秀であるかそうでないかは関係が無く、名門の大学にさえ通えば優良企業への道は開かれる。そもそも、優良企業は資産が豊富であるため、どれだけ無能であったとしてもしっかり教育してくれる上、多少損失を出したり、性格が気に食わないとしても、そうそう解雇されるものではない。いかに大卒からの新卒採用がボーナスタイムであるか、わかっていただけるのではないか。
前置きが少し長くなってしまったが、学生起業家は失敗したときに再度就職活動が出来るのか、という事である。学生で自らビジネスをやってみたいと興味関心を持つ人は少なくない。しかし彼らの9割は行動に移すことが無い。何故か。それは就職活動という人生最大のボーナスタイムを失うことを意味するからである。起業年数によっても異なるとは思うが、大体の場合は新卒採用で採用されることは難しいだろう。もし失敗したら誰が採用してくれるというのだろうかと、誰しもが考えるはずである。
結論を言えば、一部を除き、就職は可能だ。
私は現在も自分の会社を継続しているので、実際に就職はしていない。しかしオファーは自分が思っている以上にあるものであった。とあるコンサルティングの仕事で年収数千万円であったり、一か月に一度出社で数十万円等少し特殊なものが多いが、実に面白い仕事が多い。転職エージェントを活用した転職は残念ながら利用したことが無いが、そちらも難しくはないだろう。但し、公務員等難しいものもあると思うのでそれらを志す場合は難しいかもしれない。(もっとも、創業する人で公務員を志す人は少ないと思うが)
逆に、転職できなかった例もある。転職というより、一度アルバイトに応募したことがある。興味本位でアルバイトをふとしてみたくなったことがあり電話での面接を受けた。経歴を詳細に書かず、とりあえずサービス業勤務とだけ書いたら落ちた。誰でも出来る仕事に応募したはずなのに、落ちる物なのだなと少し悲しくなったものである。
結局のところ、学生起業で就職活動を一切しなくても、意外と就職は出来るものである。勿論、新卒採用と中途採用では入れる企業がそもそも違うケースも多いが、正直言って生活に困ることは意外とない。だからこそ、起業してみたいと思うのであればとりあえずチャレンジすることをお勧めする。
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