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<未来の喫煙所…だと?>73/100

(前回からの続き)

喫煙所にはタバコを吸うという機能的な価値と、同じ趣味(中毒?)を持つ仲間たちとのコミュニケーションという情緒的な価値が宿っているのではないかと考えました。

例えばこのタバコを水素吸引に置き換えることで、機能的な価値を健康的な効果が得られるものにスイッチして、情緒的価値をそのまま活かすことはできないだろうかと。喫煙所のアップデートでもあり、非喫煙者も巻き込むリフレッシュスペースの提案です。

当初はトレーニング器具を提案してほしいというリクエストがありましたが、ここに来る人たちのモードは運動というアクティブなものではなく、仕事で煮詰まった頭と凝り固まった体をリフレッシュしたいはず。そんな仮説から立ったまま100種以上のストレッチができるステーションや、ぶら下がりを誘引する吊り輪、そして強制的に靴を脱がせるためのサーフェス(人工芝)などを提案して採用されました。

目的がハッキリしたソリッドな場所の方がいいと僕は思いますが、様々な大人の思惑が絡む場所なので、それ以外にも様々な器具や仕掛けが施され、まずは三井不動産本社でPOC (Proof of Concept)をやってみることに。

コロナ禍での出社制限の中で立ち上がったので、なかなか真の姿を検証することが難しいのですが、僕はこの実証実験からとても重要な示唆を得たと思っています。

(続く)

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