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「感情生活」と「知的生活」について (前編)

先日、内田先生と面会した際、「感情生活と知的生活」というお話を伺ったので、前編・中編・後編でお届けいたします。
まずは、「感情生活」とは何か?というお話です。
コーヒーを啜りながら、内田先生とお話しているような感じで、お楽しみください。

「感情生活」とは、感情が反応する程度や満たし方のこと。これは、一人一人違っていて、同じ事柄でも感情の振れ幅が違っていることがポイント。


「感情が反応する程度の違い」というのは、「怒り」の感情を例に挙げてみると、ある人にとって感情の目盛り10のうち3程度の振れ幅であることが、別の人には、目盛り10まで感情が振れる、と言うような違いです。
この二人が喧嘩をした場合、お互いにヒートアップしていって、前者はせいぜい目盛り5までの振れ幅であるのに対し、後者は目盛りのMAXを超えて12まで振り切ってしまうこともある。

このような「感情生活」における感情の振れ幅の違いは、その人の生きてきた環境や人間関係で形成されているから、それを変えることはほとんど不可能に近い、というのも、押さえておきたいポイント。また、感情の種類に拘らず、感情の振れ幅はほとんど違いがないんです。

「感情生活」の振れ幅の違いは、「感情の満たし方・満たされ方」の違いでもありますね。
それは、当人の振れ幅分の感情の動きが、「感情が満たされた」と認識されるからです。
先の二人の場合、前者は、3〜5の目盛り程度で「自分は怒っている」「わたしはうれしい」と満たされるのに対し、後者は、感情の振れ幅が目盛り10までめいっぱい振り切るか、それを超える12程度まで感情が動いたところで「わたしは怒っている」「わたしはうれしい」と感情が満たされる、というような具合です。

(中編につづく)

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