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展示会ブースの装飾・施工の成功の秘訣教えます!
この記事は、建設・内装・イベントの現場をDXしている株式会社SHO-CASEの公式noteです。
今回は
「展示会への出展は決まったけど、ブースの施工とかどうしたらいいの・・?」
というお悩みをお持ちの中小企業、ベンチャーやスタートアップ企業のみなさまに、ブースのデザインや施工についてどのように準備を進めたらいいのか、を解説した記事です。
ベンチャー・スタートアップ企業が、ビジネスコンテストやアクセラレータプログラムで入賞・採択されると、主催者側から展示会のブースに出展する機会をいただくことがあります。
しかし、展示会直前になってブース内の施工について全く知らず、床がむき出しの状態で慌てたという話も少なくありません。
この記事では、展示会出展におけるブースデザインのポイントや施工コストなどについて解説します。
ベンチャー・スタートアップ企業が、なるべくコストを抑えて展示会出展を成功させるためのポイントやヒントを以下にまとめました。
当社もスタートアップ企業ですが、展示会の現場監督経験のあるメンバーの知識を駆使して2度展示会に出展し、通常コストよりも2~3割の費用を削減することができました。
展示会出展の際のデザインや施工のポイントを理解し、適正な予算で新規顧客を獲得できるサポートができれば幸いです。
目次
1.展示会出展で抑えるポイント(基本知識)
まず、施工会社と会話をするときに役立つ基本用語を覚えておくことをおすすめします。
【展示会用語】
<小間>
ブースの広さは3m×3mを1小間(コマ)とし
1小間あたり約30~50万円が出展料の相場です
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■各部材の名前
<壁の種類:オクタノルム・木工壁>
展示会に行ったことがある方は、このようなシステム材を見たことがあるかもしれません。製品名を「オクタノルム」といい、施工会社の人たちは「オクタ」と略して呼んでいます。ブースを囲っている壁や、受付・展示台などの什器として利用されるケースが多いです。
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柱部材を「ポール」、梁部材を「ビーム」と呼び、それらを組み合わせることでさまざまな形状をつくることが可能です。
組み合わせるにはプラスマイナスのような一般的な形状ではなく、「トルクス形状のラチェット」を使用する必要があり、プロの職人さんでないと組み立てるのは難しいです。
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色は「黒」と「シルバー」があり、「黒」の方が高額です。
たまにパネルに会社のロゴやカラーを施しているものを見ますが
それはパネルに印刷したシートを貼り付けているだけです。
ポールやビームにシートを貼ることはありません。
色を施したい場合はパネルにシートを貼るのが一般的です。
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<床:パンチカーペット>
床には「パンチカーペット」を施工するのが一般的です。
パンチカーペット以外はあまり見たことがありません。
高級な展示会では、たまにタイルカーペットやフローリング材を施工する時もありますが、基本的にはパンチカーペットです。
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パンチカーペットのまわりについている細長いものは、「への字」といいます。(「へ」の形状をしているから、そう呼ぶらしい)
これをつけないとパンチカーペットがめくれてしまうので、「への字」の施工は必須です。色はあまり種類がありません。パンチカーペットと同系色もしくは黒や白などの無難な色を選ぶのが一般的です。
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<装飾:バナー、経師(きょうじ)【表具(ひょうぐ)】>
オクタノルムの壁に装飾をする方法はいくつかありますが、今回は1例だけ、「バナー」を取り付ける方法をご紹介します。ターポリンという樹脂製の素材を使って、オクタの壁の上から垂らしています。
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取付方法はいくつかありますが、今回はオクタノルムの付属品「Oリング」を使った方法をご紹介。「ビーム」のへこんだスリット(細長い開口)部に「Oリング」を差し込んで固定し、ワイヤーで吊るす方法です。器用な方であれば脚立で仕込んで取り付けることも可能ですが、高所にのぼる際はお気をつけください。
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木工の壁に装飾する場合、「経師」(きょうじ)と呼ばれる壁紙を貼ります。(「表具」(ひょうぐ)というときもあります)
グラフィック印刷した壁紙を、糊と水だけで貼ります。
貼ったあとはシワっぽくなりますが、翌日には乾いてシワがなくなります。
短期間の展示会において、通常の壁紙よりも単価が安く施工できるのが「経師」の特徴です。
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2.展示会出展で抑えるポイント(デザイン)
【遠くから一目で分かるシンプルなデザイン】
人目を引くシンプルで効果的なデザインが重要です。
ベンチャーやスタートアップの出展ブースの大きさで、特別デザインに凝る必要はなく、どんな会社なのかがわかればOKです。
それよりも、当日の運営や名刺交換後のアクションにコストを割くべきだと考えています。
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【配色は少なめでブランドカラーを中心に】
過度な色づかいを避け、ブランドカラーを中心に統一感を持たせましょう。
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ブランドカラーで統一するのは1つの手です。
ぱっと見たときに印象に残りやすいです。
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原色を合わせるのはおすすめしません。強い色の組み合わせは、目がチカチカしてしまい、来場者の視認性が低下してしまうリスクがあります。
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この場合はパンチカーペットをグレーなどの無難な色にすることをおすすめします。汚れも目立ちにくいので、数日間きれいなブースを保つことができます。
【会社名とサービスコンセプトは目立つ位置と大きさで】
細かい説明文は読まれにくいため、重要な情報を大きく目立つように配置します。
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ブースに人が溜まると通路からはどんな会社か見えにくいのです。
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下図のように、ブースの壁にA1サイズの商品説明パネルを掲示しているブースをよく見ますが、遠くからだと何が書いてあるか見えず、近くに行っても書いてある内容を見ることはほとんどありません。なので、いかに来場者に目立たせるかにスペースを利用した方がいいと思います。
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3.展示会出展で抑えるポイント(レイアウト)
【2小間以上のブースならバックヤードは必須】
スタッフの荷物置き場や休憩スペースとして、バックヤードをつくることをおすすめします。
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バックヤードは、当日の運営スタッフの休憩場所として利用できます。
スタッフは朝からほとんど立ちっぱなしです。後半になってくると疲れも出てきます。自社の見込顧客がいつブースに来るかはわかりません。
常にブースの中で会社を売り込んでくれるスタッフに最大限の快適な環境を用意しましょう。
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<間口は広く開放感を>
ブース前にテーブルなどを置かず、開放的な空間をつくります。
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ブースの前にテーブルや受付台などがあると、来場者の壁となり、ブースの中に入りにくいです。
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また、通路に人が溜まる原因にもなり、見込顧客にアプローチする機会を逃してしまうことにもなるので、ブースの入り口は開放的であることが望ましいです。
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【ブースの場所はなるべく角小間を抑えて!】
角小間は視認性が高く、多くの来場者にアプローチできます。
来場者へアプローチする場所も増え、当然壁1枚分のコストも減ります。
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4.展示会出展で抑えるポイント(コスト)
展示会は施工だけでも多くのコストがかかります。
<施工費>
床パンチカーペット、ブース壁、電気・照明、映像機器(モニター等)
弱電(Wi-Fi)、リース品、サイン・グラフィック、産廃
その他(給水/排水、演出機器、造作など)
床、壁、装飾だけでも、木工壁とオクタで下記のコストがかかります。
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ここからさらにリース品や映像機器、電気などのコストが加わると40万~50万円程度が必要になります。コストを抑えながら目的を達成するには、シンプルなデザインであることが必須条件といえるでしょう。
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5.展示会出展で抑えるポイント(番外編)
<パッケージブースを選ぶときは予算と目的をよく考えて>
事務局が施工する「パッケージブース」は、一見何も考えなくていいかもしれませんが、入り口の解放感やバックヤードはありません。予算内で最大の効果を出すために、目的を明確にして選定しましょう。
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<なるべく使いまわしできるようにしよう>
ブース装飾や備品は再利用できるものを選び、コストを削減します。
バナーやテーブルスカートは、1回つくればほかの展示会やイベントで使いまわすことができるのでおすすめです。
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まとめ
以上、展示会出展時のブース施工のポイントをご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介した施工の方法や部材はほんの一部です。
ほかにもいろいろな方法があります。
当社も知らないような施工方法もあると思うので、他社では別の施工を提案されるかもしませんが、基本知識として今回ご紹介した内容を覚えておけば、他社の話もある程度理解しながらコミュニケーションができると思います。
しかし、展示会出展の本来の目的は顧客を獲得し、売り上げにつなげることです。施工以外のタスクのほうが重要だと考えています。
遅くとも開催3か月前までに施工会社には相談してください。
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施工会社へ相談する際に、どんなブースイメージがいいかをあらかじめ自分たちで持っておくことも話を早く進めるために有効な手段です。
ノープランで施工会社へ行くのは
「晩御飯何がいい?」→「なんでもいい」と答えているのと同じです。
しっかりと「こんな展示がしたい」「こんなサインをつけたい」などの視覚的なイメージを伝えてもらえると、施工会社も最適なプランを提示することができます。
以下、ブースイメージを探す際に参考になる会社のHPです。
t-ed.jp(会社名:東京店装)
1小間、2小間を専門に設計施工を請け負っている会社です。
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【宣伝】展示会ブース出展の施工はSHO-CASEにお任せください
弊社でも展示会の施工を承っています。
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内装・イベント業界の現場監督出身者が担当させていただくので安心です。
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