お店と公共性を考える
サッカー選手の本田圭佑さんが、「ラーメン700円は安すぎる、2000円支払いたい」と発言して話題になっていました。で、その発言に対して賛否両論があったわけですが、「ラーメンって誰でも平等においしく食べられるものであってほしいと思うから、これ以上の値上げはやめてほしい」という意見には心底びっくりしました。
つまり、ラーメンは誰もが平等に食べられるように安くあるべきという主張です。ものがなかった時代であれば、誰もが平等に手に入れられるように価格を下げて、たくさん作ることが正義でした。松下幸之助社長の水道哲学とか、そのものですよね。
ですが、ラーメン店の厳しい競争を見れば分かる通り、ラーメン店は供給過剰です。もののない時代は供給する側が公共性を帯びていましたが、あらゆるものが供給過剰の現代では公共性なんて考える必要はありません。
ホリエモンプロデュースの一杯一万円のラーメンなんてものが存在するくらいですし、お店存続のために値上げが必要なら値上げすべきだと思います。
経済力が落ちていく一方の日本ではありますが、それでもまだ経済大国なので、ラーメンが2000円になったところで、他に食べるものもあるし、もっと安い外食産業もあります。
ただ、庶民的な食べ物であってほしいという一部消費者の声に縛られて無理をしてでも価格を維持することは本当に愚かなことですね。