焦燥とにかく、時間がなかった。 2022年、大学4年生の夏である。周りの友人は就職先が決まり始め、まだ自分だけが明確な進路を持てずにいる状況は、いささか芳しいとは言い難かった。受験の時にもこんな思いしたっけー。そんな4年前の記憶が脳裏をかすめる中、志望校へのデッドラインは着実に迫ってきているのだから、焦りは募るばかりだった。 覚悟 ~大学受験~ーお前は自分のやりたいことをやれ。 そう教えてくれたのは、高校の恩師であった。高校生は、自分の将来や進路を熟考するにはまだ精神も