今生の別れをもう一度

「今生の別れをもう一度」来てくれた方、気にしてくれた方どうもありがとう。
アンコールもいただいて全20曲。いつもと同じ年末のようで決してそんなことない空気の中で歌を歌えてギターを弾ける。
静寂と無音の違いは。
静かに燃える尊さをじっと見つめていた。
開演前はリハーサルや準備にバタバタしたりする中であっという間に開演。仕事納めで遅くなったり、帰省の前にトランク引きずりながら来てくれたり、そんなお客さんの表情を歌いながら覗けて楽しかったな。

事前にも告知したように弾き語りでのライブはしばらくお休み。
MCでも話した通りなので割愛するけれど、僕は「売れたい」。
この言葉を使うのは非常に危険なことも理解し踏まえた上で売れたいと考えている。
森羅万象のすべてが売りに出されてしまったような世の中でいったい売れるとはなんだろう。

お金をいくら稼いだら?
たった3秒で1再生でカウントされるサブスクで何回再生されたら?
武道館でワンマン公演ができたなら?
TikTokで中高生たちに大バズりしたら?
CMや映画のタイアップがついたら?

他にもまだあるんだろうけれど、わかりやすいところはこんなとこだろう。
世間は音楽意外にも商品をいかに売るための仕組みやからくりが巧妙に仕込まれていてそれに気づく人は少ない。僕だってきっと気づいていないことが多い。

僕のお客さんには様々な表現活動をやってる人や個人でお店をやってる人も多い。ミュージシャンはもちろん、ライター、漫画家、役者、デザイナー、飲食店経営、整体師、美容師、いま思い出せる限りはこんな感じ。
それで食ってる人もいれば、それで食えない人、食えないけど好きだから続けてる人がいる。線引きは難しいけれど、好きなことを仕事としていかに機能させるかって本当に難しいよね。
昔、バンドメンバーと話しているとき素晴らしい曲ができた漫画が描けた演技ができたってなってもお腹を空かせた人の前ではひとつのおむすびに敵うわけないよねって。そりゃそうだって話なんだけど、これをわかってないやつが多すぎたんだ。
おむすびを食べて心にも体にも余裕があるから音楽や漫画や映画を楽しめる。その状態が当然だなんて思っちゃいけないよ。
少なくとも、僕みたいな業界の端っこで活動しているミュージシャンでもお客さんが時間を割いて会場に足を運んでくれてお金を払ってくれる状況に計り知れない感謝がある。だからベストなパフォーマンスをするために準備と工夫と研磨を繰り返す。
そのためにもっと視座をもう少し外側にもっていかなきゃなならない。
いま僕が座って見ている景色はあまりにも狭かった。

「内側の歯痒さ?というべきか」

「いや、もう自分自身に飽きてきそうなんだ」

なので景観をちょっと変えてみたいがためにもあえて売れたいってワードを選択した。

なんかさ、もうちょっと自分自身に期待してもいいんじゃねえかな?
僕は少ない人数だけど誰かの希望や誇りになっている。本気でそう思うよ。
だからこそ、だからこそじゃん。

無意識のうちにアーティストみたいな振る舞いしてることにも、かっこつけることにももう疲れた。
自分と自分に期待してくれてる人をさらに巻き込めるよう来年じゃなく明日からやっていきます。

おい、割愛するとか言ってめちゃくちゃ言ってるじゃん!

最後に告知を失礼。

12月27日のライブフル動画をアップ。
マガジン登録してすぐ解約すれば無料で見れるはず。

売り上げは今後の活動費に充てさせていただきます。
視聴方法は限定公開のYouTubeになります。

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