今の自分、十段階でどのくらい好き?
先生はよく私にこう問いかけました。
「今、十段階中でどのくらい自分のことが好きですか?」
その時々で、二とか三だったり、六とか七だったりしました。この問いかけのお陰で、私は自分の精神状態を客観視することができました。
そして、数字を答えると次に必ず、こう問いかけられるのです、
「じゃあ、もう一個上のステップに上がるには、どうしていきたいですか?」
つまり、なぜ現在そのステップにいると感じているのかという『要因』と、じゃあ本当はどうしたいのか、どうなりたいのかという、心の奥底に眠る『要求』を掘り起こしていくのです。
心が客観視できると、自分で自分の状態に気付いてあげられるようになります。自分で自分の状態に気付くと、自分で自分に対処しようと考え、動くことができるようになります。
例えば、調子の悪い時は、自分を責めすぎないよう心掛けたり、自分を甘やかしたりしてあげようと意識できます。
調子のいい時は、より自分を好きになるための行動を取ってみたり、調子がいいからといって無理し過ぎないようにします。
前は七だったのに、数か月経ったら二に戻っちゃった、なんてこともあります。でもそれは、自分が悪いわけではないとカウンセリングを通して学びました。人間、心の調子には波があって、浮かんだり、沈んだりしながら生きています。
沈んでいくと、焦ります。元に戻さなきゃ。辛い。また変なこと考えちゃう、って。そんな時、先生は「焦らないで」と声をかけてくれます。
カウンセリング以外の日で辛い時は、自分で自分に『焦ってるかも。ゆっくりいこう』って心の中で声をかけてあげています。
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