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試験勉強は高尚なものではない
勉強は高尚なものだ
勉強は高尚なものかもしれませんが、試験勉強は高尚なものではありません。
教養をつけるための勉強や、何かを研究するための勉強とは、まったく違うものだと考えてください。
「試験で点数を取るためだけの勉強はよくない」という人がいますが、そんなことはありません。
試験に合格する(または高得点を取る)という目的・目標に対して、正しい勉強方法は「試験で点数を取るためだけの勉強」です。
そのために何をやるか。
それは「本試験レベルの問題を時間を計ってとく。」これは以前他の記事で書いたとおりです。
具体的にはその「本試験レベルの問題」の中でも、自分が苦手な問題をつぶさなくてはいけません。
1.出題の可能性が高く
2.他の受験生はできているのに自分はできていないところ
この条件を満たすものが、あなたの「苦手な問題」です。
出題の可能性が低いものは、仮に苦手であろうと勉強する必要はありません。
出ない問題に備える必要はないのです。
また他の受験生もできていないものは、自分ができていなくてもさほど気にしなくてかまいません。
もちろん余裕があれば、克服した方が良いです。
しかし、優先すべきは「他の受験生ができているのに、自分ができていないもの」です。
なぜやらなくても良いのか、理由を説明します。
まずスポーツやゲーム・将棋などの練習をする場合にも、通常はよく起こりそうな場面から練習やシミュレーションをするはずです。
損害保険や医療保険に入る場合も、「自分にも起こるかも」「自分もその病気を患うかも」というものに備えるはずです。
まんべんなく勉強しようというのは、ほとんど起こらなさそうなこと・まずかかりそうもない病気に対してまでも、保険をかけるようなものです。
出題の可能性が高い問題って?
基本的にはほとんどの試験は、過去問を中心とした同心円上に出題範囲が広がっていきます。
急にはるか遠くの(難易度が段違いの)問題が出ることは少なく、また過去問とまったく系統の違う問題もあまり出ません。
あまり出ない問題を勉強するのは「教養を身に着ける」という意味では役立つかもしれませんが、試験勉強という意味では無駄です。
時間や体力といったリソースは有限です。無駄な勉強に時間をかけている場合ではありません。
自分の苦手な問題の基準
「他の受験生ができている」をどの基準にするべきかは、その試験によって違います。
模試や本試験で、各問題ごとの正答率が公表されているものがあれば、それを参考にします。
参考までに資格試験ではなく子供向けのものですが、算数オリンピックキッズBEEのファイナル(決勝)試験について分析した記事を書いたことがあります。
これと同じようなことをご自身が受けようとしている試験でやってみてください。
1kgの荷物と10kgの荷物、どちらを運んでも報酬は同じだとしたら?
また多くの試験では、問題の配点は難易度に比例していません。
正答率80%以上の問題を解いても、正答率10%以下の問題を解いても、配点は同じ3点という試験の方が多いのではないでしょうか。
そうであるならば、まずは正答率の高い問題から克服するべきでしょう。
キレイごとを言わず「点数を取るため"だけ"の勉強をしよう。」
教養のための勉強・実務のための勉強は、試験に受かってからやりましょう。
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