「ありがとう」Lineage リネージュ昔話外伝009
敵対勢力とは共闘関係になり、そして味方となった彼らはやがて姿を消しました。
そして後に残された我々は、いつしか自分達だけで悠々とボス狩りを楽しむことができるようになったのです。
この後は特に大きな変化が起こることもなかったので、私の心情を語るだけになってしまいます。
ボスを狩るための血盟として活動をしたStorm血盟。メンバーの皆さんのおかげで「ボスを狩る」という目的は充分に達成することができました。ハッピーエンドと言って良いと思います。
しかしハッピーなことと面白いことは、必ずしもイコールではないのです。
ゲームや創作物を面白くしているものは、いったい何なのか。
漫画などの創作物でも、大団円のような後日談が描かれることがあります。しかしそれはその作品のファンから、必ずしも手放しで受け入れられるわけではありません。
当事者にとっても傍観者にとっても、幸せであることだけが良いことではないのだと思います。
「良いヒール(悪役)がいないと盛り上がらない。」そのように書いたこともありました。
その点、台湾人プレイヤーの方々は本当にすばらしいヒールでした(仲間内以外は全員排除というスタンスでしたので、我々だけではなく、ボスを狩りたい一般プレイヤー全員にとって、彼らはヒールであったと思います)。
計画的に組織されたであろうチーム編成・徹底したPK・状況に合わせてすぐに方針転換をできるスマートさ。
強さ・情熱・賢さを兼ね備えた彼らは、本当に強力な敵対勢力でした。
また多くの物語にはストレスとなる障害があり、それを解消することによってエンディングを迎えます。
つまり敵対勢力であった彼らがいなくなったとき、私の中でのグンターサーバーはエンディングを迎えていたのかもしれません。
彼らとの抗争が終わった後も、ちょこちょことボスを狩り続けてはいましたが、闘いの果てにボスを勝ち取ったときほどの感動を味わうことは、もうできませんでした。
※後程ここにスクリーンショットを挿入します。ピンクの名前は他のプレイヤーを攻撃した直後という印。このときはまさに、敵対勢力を倒し切った上でのボス討伐でした。
劣勢が続いた頃から一緒に闘い続けてくれたStorm血盟の仲間達、まずは皆さんに御礼を言いたいと思います。誰も見ていないかもしれないけど、本当にありがとうございました。
皆さんがいなければ、私はただ強大な敵対勢力に敗北し、一矢報いることもできないままだったことでしょう。
またグンターサーバーがオープンし、そこで私がプレイするのであれば、同じ「Storm」という名前で血盟を作ります。皆さんさえよければ、また一緒に敵対勢力と闘い、ボスを狩りましょう!
そしてグンターサーバーで敵対関係にあった台湾人プレイヤーの方々、ある意味では彼らにも本当に感謝しています。強大な敵がいたからこそ、私は約20年ぶりにリネージュへの情熱を燃やすことができました!
ただ感謝をしているとはいえ彼らに対しては「ありがとう」などとは言いません。私は慣れ合いたいわけではないのです。
ありがとうグンターサーバー。ありがとうリネージュ。
また次のグンターサーバーがあり、そこでプレイすることがあれば……
乗り越えるべきストレスを!目標を!私は心待ちにしています!!
グンターサーバー編 終わり
締めくくりに
漫画ヒカルの碁で、桑原本因坊が「神の一手に近づくためには、同じく優れた者が2人必要なんじゃよ」と語っていたと思います(うろ覚えなので、セリフまたは発言したキャラクターが間違っていたらすみません※今度ネットカフェに行った際にでも確認し、必要があれば記事を修正したいと思います。)。
素晴らしい試合・闘いをするためには、良い競争相手・対戦相手がいなくてはいけないのです。
対人・対戦ゲームをするのであれば、自分もぜひ誰かにとっての良い競争相手になりたいと思っています。
若かりし日の私は、TCG(トレーディングカードゲーム)にハマっていました。
そのとき私は、「大会で当たる人とは一期一会。つまらない試合にしないように、なるべくミスなどしないようにしなければ。」と考えていました。
試合や闘いが自分にとって神聖なものであったことを、本当に久しぶりに思い出すことができました。
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