夢という言葉に違和感を感じる人へ
こんにちは!福井県のちょうど真ん中、今庄宿で「地域まるっと体感宿 玉村屋」をやっています、ナカタニショーです。
1年前の2019年2月に宿屋を開業し、1年経った今、新しいプロジェクトとして「夢を語る語り場づくり」というのを進めています。
福井県・玉村屋を、夢を語り・叶える「泊まれる秘密基地」に!https://readyfor.jp/projects/tamamuraya
クラウドファンディングでも支援をいただき、先日、プレオープンを迎えることができたのですが、正直な話、「夢」という言葉がしっくり来てなかったです。
いや
「夢を語る語り場」をつくるぞー!ってやってる人が「夢」って言葉にしっくりこないんですよね~なんて言ってられない!と思って、その違和感の正体を見つけることにしました。そしたら、見つかったんです。
ということで今日は「夢」という言葉に違和感を感じる人に向けて書きたいと思います。
1.結論
「なんとなく今の暮らしを続けてても良いのか」と疑問を持つ人が、「なんとなく来てみたら、なんとなく変わった」「好きなことをやって生きていけばいいんだ」と思える状態をつくる場所にしたいということ。
2.夢の正体
まずは夢という言葉について考えてみました。
①睡眠中に持つ幻覚
②はかない、頼みがたいもののたとえ。夢幻。
③空想的な願望。心のまよい。迷夢。
④将来実現したい願い。理想。
(広辞苑より)
私が考える「夢を語る語り場」でやりたいのは、④の将来実現したい願い、つまりは理想を表現すると言うこと。そういう意味では「夢」という表現に違いはないようです。
3.「夢」を持たなければいけない世の中
幼稚園、小学校、中学校、高校の卒業アルバム。そこには表現を変えて「将来の夢」を書くページがありませんでしたか?つまり、私たちは学校教育という場で「夢を持たなければいけない」と教えられてきたわけです。だから、ついつい「夢」という表現を使いがちなのですが、そこに違和感を感じてたのかもしれません。
4.夢があるようじゃ、人間終わり
日本中の誰もが知っている「タモリさん」。彼が2015年5月10日放送の「ヨルタモリ」(フジテレビ系)で、「夢があるようじゃ人間終わりだね」と語っています。例えば、音楽などで成功する人は「好きで面白いなと思ってやっていただけで、夢があってやってたわけじゃない。とも話していました。この言葉には賛否両論あると感じましたが、少なくとも、私が持つ「夢」という言葉への違和感を少し薄めてくれました。
5.夢は大きく、崇高なものでなければいけないという概念
もうひとつの引っ掛かりは「夢」と聞くとなにか「崇高なものでなければ」という社会からの認識。玉村屋で「夢」を語る会を少しやった時に、多くの人から出てくる言葉が「自分の夢は小さくて・・・」ということ。つまり、社会では「夢は大きく」とか「崇高なものでなければ」と捉えられていると感じました。
しかし、「夢」は目標であるけども、目的ではない。夢を具現化するために生きているのではなく、夢が具現化した先にいる自分や周りの幸せのために生きているのではないでしょうか。
だから、「夢」は大きなものでなくてもいい。「今日も明日も、大好きな家族と一緒に過ごしたい」「大好きな本に囲まれて暮らしたい」
それが自分や周りの幸せなら、それも「夢」だと思います。
6.つまりは、「夢」という幻を、小さく捉えて具現化する
「夢」は、寝ている間に見るものでもあります。それだけ、ぼんやりとした表現。ぼんやりとした表現だと、その言葉について他人と話す時に定義付けをするところから始めないといけません。そうしないと、言葉が噛み合わなくなってくるからです。
ぼんやりとした「夢」というものをシンプルに捉えてみると
*こうしたい、こうなりたいという大きな目標
*こうなりたいと言うことは現状はできていない
*出来てない状態でも、生活はできている
*生活は出来ているけど、なんとなく惰性的に続けててもいいのか
と見ることができます。
つまり、私が感じていた「夢」という言葉への違和感は、
①ぼんやりとしているものへの不安定感
②「夢を持ちなさい」という世の中からの強制感
ということであることがわかってきました。
そして、自分自身も「今の会社でこのまま働いていていいのか」と疑問を持つことが何回もありました。そして、「やりたいことをやる!」と考え、会社を辞めたわけなんですが、その時に感じたことは、きっと他にも感じている人はいっぱいいるはずと考えています。
6.再び結論
地域まるっと体感宿 玉村屋は、「なんとなく今の暮らしを続けてても良いのか」と疑問を持った私が、会社を辞めて地方移住。そこで「宿をやりたいんです!」と発信した結果、作ることができた宿です。
つまりは、自分のように惰性で生きていけるけど、好きなことは他にあるんよなとか、こういうのやってみたいんだけど思っている人の願いを具現化したい。自分がやりたいと言ったら、できたことの追体験をしてほしい。それがみんなが幸せになれる道だと考えています。
だから、「夢を語る語り場」は、「なんとなく来てみたら、なんとなく変わった」「好きなことをやって生きていけばいいんだ」と思える状態をつくる場所にしたいということだと感じました。