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"デジタルマーケティングの定石“まとめ

マーケターになるためにアウトプットの一環として、垣内勇威さんが書かれたこちらの本をマーケティング初心者の目線でまとめを書きました。


従来の顧客接点をデジタルに置換することで、大幅なコスト削減を実施する施策パターンがこの本で語られている「定石」です。


つまり、顧客接点を持つためにデジタルができること、できないことを理解し、どのようにデジタルでコストカットを図り、効果的な施策の型を当てはめていくことで無駄な仕事をなくしていきましょうという趣旨です。

マーケティング初心者の私に重要だと思った3点を主にまとめてみました。

1.デジタルの限界

まず、デジタルは万能ではないことを理解すべきです。AIやビックデータなどテクノロジーの真価により自動化が進んでいますが、デジタルは既存のビジネス機能を代替する手段にすぎません。そのため、デジタルで突飛なアイディアが生まれることは極稀なことです。(Google, Facebook は希少な例)

そのためには、既存のビジネスを理解し、デジタルの特性で置換できる部分を見つ出すことが必要です。

限界具体例

3秒以上の営業トークは無視される
自分の意志でサイトをすぐに離れられる為、ユーザーの期待に3秒以内で答えられる営業トークを提示しなければならない。
見込み客はリードの質を判断できる情報とともに最大限に取り込み、その後選別する。

ユーザーの顔が全く見えない
ユーザーの行動歴は手に入るが、行動の「理由」まではわからない。そのため、実際のユーザーにヒアリング、アンケート、行動観察を行うことが有効。
瞬発力がなく、少しずつしか伸びない
デジタルでの集客は爆発力がなく、時間も費用もTVCMと比べて掛かる。(SNSのバズは再現性がない為、広く認知を獲得するには向かない)
一方、すでに接点のある顧客との関係性を深めることには効果的。
大量のデータを集めただけでは何もわからない
目的のないデータを集めることは無意味、ユーザーの行動仮説をしたうえでデータ取りを行い、仮説検証を行うべき。

2.デジタル活用の目的はコストカット

「デジタル」「TVCM」「人間」この三つを比較した際に、デジタルは中間的なスペックでリーチ数と購入率をバランスよく有しています。それに加えてコストの面で大きな強みを発揮します。(図2-1参照)
デジタルはこれらの手段に比べ、中長期的に見ればコストパフォーマンスが圧倒的に優れています。

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ターゲットユーザーを詳細に絞り込める為、マス広告よりも安価に広告を打つことができます。
また、購入意思の高い顧客への説明や、営業に繋ぐ前のさばきであればデジタルでも対応が可能なため、それらの部分の業務効率を考えればコストパフォーマンスにとても優れているといえます。

デジタルコスパの強み

無料での発信ができる
人間が対応すると費用対効果が合わない顧客に対してもアプローチできる。
すぐには購入につながらない「潜在的なユーザー」、「購入する商品の単価が低いユーザー」、訪問が困難な「地方のユーザー」これらのユーザーが顕在層に切り替わったら、人間に引き継ぐことができる。(A.K.A マーケティングオートメーション)
ストックになり半永久的に集客できる
費用をかけた広告「フロー」(投資がすぐに売り上げに反映される効果)であれば、すぐに顧客接点を増やすことができる。しかし、やり続けなければ集客が止まってしまう。
一方、「ストック」(一度投資をしてしまえば、投資をやめても売り上げを維持できる効果)であれば、一度作れば半永久的に集客ができる。
大量のリアルタイムデータが無料で集まる
「大量」の「リアルタイム」なデータを無料で手に入れられるため、どんな小さな施策でも簡単に効果検証を行うことができるようになった。また、データの変化を読み取り、即座に対応ができる。


3.「顧客重視」では生き残れない「顧客主導」の時代

顧客重視の考え方は広く多く普及していますが、今後は何よりも顧客を「一番」に優先して考える企業の姿勢が必要になってきます。
自社や競合より、商品の価格や販促よりも、「顧客理解」が優先されます。

重視の考え方から主導の考え方をすべき背景にはデジタルの浸透によって企業がマスメディアを使って顧客を操作できなくなってきたからです。

デジタルマーケティングを活用していく中で必然的に「顧客主導」の考え方になっていきます。(図4-1)参照

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これらの考え方を実践するために顧客理解を深める必要があります。

「顧客が買うまでの流れ」を知る
データだけではなく実際に顧客から聞き込みを行い、行動観察調査を行う必要がある。①認知 ②初回購入の検討 ③初回購入の実行 ④継続・リピートの検討 ⑤継続・リピートの実行 これらの点をアンケートで明らかにし、5人の行動観察でそれらを線でつなぐ動機や経路を明らかにする。


「顧客が買うまでの流れ」を3つに分けると「日常生活」「初回購入」「継続購入」の3つのフェーズに分けることができ、デジタルの活用が進みやすくなります。

「日常生活」
無関心な顧客に対して、名前を憶えてもらい、ニーズが発生したときに即座に対応できるように網を張る。
「初回購入」
ニーズが発生したときに、的確にその期待にこたえ、人間にバトンを渡す。
「継続購入」
商品を生活に浸透させ、使い続ける納得感をもってもらう。


まとめ


デジタルマーケティングのできること、できないことをまず把握して、どの部分をデジタル化して無駄を減らし、売り上げの最大化、コスト削減をするかといった視点で書かれている本。

本来目指すべきゴール、見るべき指数値(KPI、目標)を明確に定めること、そして成果に直結する施策を見極めておこなうことで無駄を減らして、成果を出すこと。これらのことを念頭においてマーケティングの戦略を考えることを実践していきたいと思います。

マーケティングに知見がなくてもわかりやすく書かれている為、今後デジタルの施策検討している方にはとてもおすすめの本です。(特に意思決定権者の方)



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