【因数分解】私は「たすきがけ」が嫌いです.
はじめに
みなさんは,高校生の時に数学を学んだかと思います.その中で,次のような「たすきがけ」を用いる因数分解の問題があったかと思います.この記事では,僕はこの「たすきがけ」が嫌いだという話をしようと思います.また,僕が高校生のときにはこう考えてやっていたという話を公判ではしようと思います.
因数分解は,展開の逆ということを常に頭に入れてパズルのように解いていくというような印象です.なんか形に当てはめているだけのような印象で,中学3年生の時に学んだときにもやっとしていたところもありました.出てきた答えを展開して元に戻れば100%正しいので確かめること自体は簡単なので実際のところは「たすきがけ」を使ったとしても,まぁいいかという感じです.
高校で因数分解の難しさというのは,「形を知っていないとできない」というところかなと思います.中学校の問題でも$${x^2+3x+2}$$を因数分解するとして,とにかく答えが( )( )の形となることがわかっていないとどうしようもできないというところが難しいと感じています.公式を使わないとどうしようもできないのかと思っていましたが,最近知った考え方も紹介したいと思います.別Partにて,二次式の因数分解を公式を使わずに解くというのも書いてみようかとも思うので,是非読んでみてください.
では,早速問題から
因数分解の例題①
$${2x^2-3x+1}$$を因数分解せよ.
【解】たすきがけを用いて解く.
よって,$${2x^2-3x+1=(2x-1)(x-1)}$$となる.
$${\Box}$$
$${x^2}$$の項の係数が1ではない時の因数分解ですね.こうなると解くのが少し面倒になります.以上のような解答が,一般的かなぁと思います.僕はもちろん解けますが,この「たすきがけ」という因数分解をする手法が嫌いなんです.
嫌いな理由は,以下のような感じです.
・解答スペースが多くなる
・「たすきがけ」という手法の言葉のせいで本質から離れている印象を受ける(主観です)
・結果的に,解法暗記になってしまう
もちろん,一つの方法としてはありですし,$${xとy}$$について,2次式となる因数分解の問題
$${2x^2-3xy-2y^2+x+3y-1}$$
を解く上では,便利だったりもするので一つの方法として理解することは大切だとも思います.しかし,文字が一つ$${x}$$の2次式のみの場合はそこまでこだわらなくていいかとも思います.僕自身が初めて学んだときはこのようにしていました.最初の問題に戻ります.
たすき掛けを使わずに解いてみる
$${2x^2-3x+1}$$を因数分解せよ.
【私の解法】因数分解は展開の逆なので,
$${2x^2-3x+1=(2x )(x )}$$
という形になることが確定する.あとは$${2x^2-3x +1}$$の$${+1}$$の部分から掛けて$${+1}$$になる数の組{1, 1}か,{-1, -1}を空白の部分に当てはめて,
$${2x^2-3x+1=(2x-1)(x-1)}$$
となることがわかる.
$${\Box}$$
実際のところ,当てはめる4つのブロック(①②)(③④)のところで,
$${①×④+②×③=-3}$$となるように辻褄をあわせていくような形でしていました.やっていることは「たすきがけ」と同じですが,問題からは離れていないのでこちらでしていました.「たすきがけ」はどこか別のところに行く印象なので...
次の問題を見てみましょう.
因数分解の例題②
$${6x^2-17x+12}$$を因数分解せよ.
これは,めんどくさいですが展開の逆であることを考慮すれば,形のパターンとしては
パターン① $${(6x )(x )}$$ もしくは
パターン② $${(3x )(2x )}$$
のどちらかとなることが,わかると思います.あとは掛けて+12の数の組をつかって-17と辻褄をあわせに行けばよいです.色々合わせていくと
$${6x^2-17x+12=(3x-4)(2x-3)}$$
が答えになります.もちろんパターン①でしてしまうといつまでたってもうまくはいかないのですが,それは「たすきがけ」でも同じなので.
考えていたこと
ということで,「たすきがけ」を使わなくてもできるやん!なんでいちいちこんなに大々的に教科書に載っているのだ?と疑問に思っていました.というかそもそも,因数分解って答えの形を知っていないとできないというところがなんだかなぁと思っていました.知っている人だけができる,パズルのような感じでなんかもやっとしていたのが中学三年生のときでした.しかし,最近になって展開の逆をきっちりたどっていけば公式を知らなくてもできるということがわかったので,次回はそのことについて書こうと思います.
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