楽しめなかった京都旅行に足りなかったのは『袖摺れ』でした。
遠出がめっきりできなくなったここ一年。
ふとした時にちょうど1年前の京都旅行で見た艶やかな朱色の情景を思い出します。
実はほんの数年前までは疲れるからという理由で京都は好きな観光地ではなかったのです。
が、その1年前の旅行がその苦手意識を洗い流してくれました。
その旅中はずっと紅葉真っ盛りの京都の美しさに心を奪われていました。心の底から楽しいとも思えました。
なぜ今まで京都を楽しめなかったのだろう。
それは『京都』に気を向けてなかったからだ。
そう気付かされました。
前までの京都旅行はグループの面々の顔色を伺っていて、そちらに気を遣ってばかりだったと。
一緒に旅する人が違うだけでこんなに視界の解像度があがるのか。
目から鱗が落ちました。
平穏な日常にもどってこれたのなら、1年前と同じ人と、また朱く染まった京都を巡りたい。
そんな思いに今日も耽るのです。