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まちこうばの魅力を伝えるバンド「みせるばんど」について
はじめに
33歳になりました。
チトセ工業の中西 (@shnakan1sh1) です。
今回は僕が取り組んでいる「みせるばんど」というバンド活動について。
これまでの歩みを振り返るとともに、一見まあまあ意味不明な取り組みなので(笑)どういう想いでやってるかみたいなところを書こうと思います。
みせるばんどとは
FactorISM とは
みせるばんどを語るうえで、まず先に "FactorISM" とは?というところから説明しなくてはなりません。
既知の方は読み飛ばしてください。
FactorISMという言葉は、
Factory: 産地Tourismを通じて
ISM: 産地やこうば(Factory) の想い
Tourism: 主義(ISM)を伝える
という意味の造語です。
「こうばはまちのエンターテイメント」を合言葉に、ものづくりの現場を一般開放し、人々の生活を支え、世界を魅了するものづくりを体験、体感してもらう文化祭のようなイベントをめざしています。
今まで、足を踏み入ることのなかったこうばに人は感動し、そしてその作り手−職人-を憧れの眼差しを持つ。
ものづくりの現場を知ることが新たな価値が生まれる一つのきっかけとなる。それこそがまさにエンターテイメントになる。
ものづくりに関わる本人たちが文化祭のように楽しみ、それを見て楽しめるイベントにしたいと考えています。
2020年から今年で5回目の開催を終え、その勢いをますます加速させているムーブメントです。
もはや一過性のイベントと呼べる域を超えているので、ムーブメントと表現します。
5年目となる2024年は5エリア・13の市から91社もの企業が参加し、大盛況のうちに先日閉幕しました。
概要
そして本題のみせるばんどとは、上記のFactorISMから生まれたバンドです。
「音楽を通じてものづくりの魅力を伝える」という趣旨で2022年から活動しています。
メンバーは全員が大阪は八尾市の企業経営者, 後継者です。
要するに「まちこうばのおっちゃんバンド」です。
ちなみに、バンド名の由来はみせるばやおからきています。
FactorISMをきっかけに出会い、もともと学生時代などにバンド経験のあった4人が集まって結成しました。
2022年の "Go to FactorISM" を皮切りに、毎年のFactorISMに合わせてテーマソングと参加企業を巻き込んだミュージックビデオの制作を行ってきました。
(詳しくは後述)
![](https://assets.st-note.com/img/1730169251-7mt5xhy8fJcoj4KUIC1HRXYL.jpg?width=1200)
活動開始当初はFactorISM関連のイベント等のみでライブを行なっていました。
ですが2023年末からはFactorISMのさらなる周知のため、外部のイベントにも積極的に出演させていただいております。
活動に込めた想い
一見、お遊びのようにも捉えられる活動です。
え?オープンファクトリーのイベントにバンド?
意味不明ですよね。笑
たぶん他に類を見ないと思います。
ただの趣味の延長で、仕事に趣味を持ち込んでるやん的な。
(実際、FactorISM期間中は大抵どこかでギターを弾いていて、ほとんど社内に居ませんでした)
ですが、僕自身は割と真剣に取り組んでます。
もちろん自分が楽しいからやってる、というのもありますが、それに勝るとも劣らず自社も含めたものづくり企業の魅力発信に繋げたいと思ってやってます。
別にこの活動でうちの売上は上がりません。
当然利益も増えません。
でも、アートとサイエンスというか、エフェクチュエーションとコーゼーションというか、仕事においても自分が楽しいかどうか、ワクワクするかどうかをひとつの判断基準にしてもいいんじゃないかなと考えてます。
こんな時代だからなおさら。
全く別件ですが先日、地元の高校にキャリア支援授業に講師として行きました。
生徒たちと話していると、自分が大人になっていくこと、自分の将来に対して全然ワクワクしていない子たちが多いことに驚きました。
親や周りの大人を見て、大人って楽しくないものなんだって感じているんです。
いやいや、そんなことないはず。
だから、大人が真剣に楽しむ姿を子どもたちに見せるって大切だと思うんです。
というか、それってわれわれ大人たちの責任なんじゃないでしょうか?
FactorISM自体もそう。
ほんとに文化祭みたいに、それぞれが自分ごととして取り組んでます。
そのエナジーが伝播して、今やここまで大きなうねりを生んでいます。
そのうねりに、音楽をきっかけに触れてもらえたら。
大人たちが真剣に楽しんでるこうばのエンターテイメント。
それを伝えたい。
そう思って活動しています。
メンバー
Vocal & Guitar: 北村 悠太郎 (カネエム工業)
![](https://assets.st-note.com/img/1730959364-sy6zI1SGrNMfHk0maREVQDtj.jpg?width=1200)
みせるばんど発起人で、我らがフロントマン。
ジーンズのボタン、ハトメなどを作っている1947年創業の老舗企業 カネエム工業の経営企画室長です。
全楽曲の作詞を担当。
新曲制作のたび、その歌詞がマジで良いと毎回メンバーが湧きます。
Guitar: 中西 進之輔 (チトセ工業)
![](https://assets.st-note.com/img/1730959454-7vIJVcExqKrOgYlz5M1pRDsG.jpg?width=1200)
僕です。
Bass: 泉谷徹二 (inst)
![](https://assets.st-note.com/img/1730959500-Ieo1T5CFGjg4HLs6Unam9ult.jpg?width=1200)
近鉄八尾駅すぐのところにあるボードゲームカフェ&ショップ "inst" の店長。
愛称はてっちさん。
ほぼ全ての楽曲の作曲を担当。
"Go to FactorISM" のあのフレーズは、お風呂中に降ってきたそう。
ボケもツッコミもいけます。
Drums: 梶原 弘隆 (オーツー)
![](https://assets.st-note.com/img/1730959535-TBDU37MjQ2Ihc45ytOd0pZLV.jpg?width=1200)
ドラム&ムードメーカー。
業務用家具ブランド "QUON" を手がけるメーカー 株式会社オーツーの代表取締役。
なんと5人きょうだい。
レッスンの成果でメキメキ上手になってます。
来歴
ここからはみせるばんど結成までの流れを振り返ってみたいと思います。
あくまで僕視点にはなりますが。
また、僕の類まれなる記憶力の悪さにより、若干前後関係があやふやな部分もありますが。笑
当時の日記とか写真を掘り出しながら、極力忠実に記してあるつもりです。
一番はじめのきっかけは2021年10月。
2年目のFactorISMの際に北村さんがうちの会社にお越しいただいた時のこと。
うちのサロン (社員食堂) にはギターを飾ってあるのですが、それを見た北村さんが興味をもたれて話し掛けてくれました。
色々お話をしていくと、同い歳でプレス屋の後継者、そして音楽好きと互いに共通点が多く、すぐに意気投合しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1730443538-xC3c2oU6MYvBjr1fOtpiVAPy.jpg?width=1200)
その頃、北村さんは自社のPRに「プレス機のショットをメトロノーム代わりに、名曲のギターを弾く」という活動をされておられました。
めっちゃ面白いなと思い、僕も何らかのかたちで乗っかれないかな、ということで同年12月に二人でスタジオに。
ちなみに、この時はまだもちろんオリジナル曲はなくコピーです。
FactorISMにも、なんの関係もありません。
![](https://assets.st-note.com/img/1730444922-CZipVtWEamvcdlHjMIr47P2b.jpg?width=1200)
また同じようにFactorISM参加企業であり、昔ドラムをされていた梶原さん、みせるばやおで親交のあったてっちさんをそれぞれ北村さんが繋いでいただいた流れで、4人でスタジオに入ることに。
2022年4月、4人で初めてのスタジオ。
この時もX JAPANの「紅」など、コピーをしながらおのおの久しぶりのバンド楽しいなあなんて思っていました。
今ではすっかり定番となったスタジオ後の鳥貴族の席で、「せっかくだからFactorISMになんか絡めたいよね」という流れになり、「アトツギたちの "文化祭" っていうくらいだから、バンドがあってもいいよね?」みたいな話をしてたと思います。
とはいえ、コピーでは単に僕らのお遊びになってしまいます。
なにかFactorISMに絡めるに足るストーリーが必要です。
そんな流れから自然に「まちこうばの想いを歌にして、テーマソングにしてもらおう」という方向になりました。
そして、せっかくならFactorISM参加企業から少しずつ映像を送ってもらって、音楽や映像を通してFactorISMの周知に繋げられないかなと。
かくして、まちこうばの魅力を伝えるバンド、「みせるばんど」は始動しました。
これまでの活動と制作物
2022年
初年度、2022年は60社すべてのFactorISM参加企業から映像を提供いただき、 "Go to FactorISM" のミュージックビデオを制作しました。
今観ても非常にいい作品だなあと思います。
個人的にはちょうど代表に就任した時期とも重なってて、作るの苦労したなあ。
そして、本番開催直前の決起集会。
ここで生演奏で完成した映像とともにお披露目。
みせるばんど初のライブとなりました。
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初のライブも終わってひと安心。
しばらく冬眠します。
2023年
翌年はFactorISMのテーマであった「視線」になぞらえて、ものづくりの現場の職人にスポットをあてた楽曲 "ISM" とそのMVを制作。
かっこいい感じにしようと思ったら、前年のポップさとは打って変わって僕たちのメタル愛が滲み出てしまいました。笑
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そして、1曲では飽き足りずもうひとつのテーマソング "ファーストロット" も発表。
こちらは製品を初めて送り出す時の気持ちを表現した曲です。
FactorISMも終わりひと段落かと思いきや、この頃からFactorISM外でも活動を始めます。
ありがたいことに少しずつお声掛けをいただくようになり、活動の幅を少しずつ広げていきました。
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2024年
2024年に入ってからはFactorISM本番を迎えるまでに計5回、外部でのライブ活動を行いました。
少しでもFactorISMを布教できたのでは。。。
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![](https://assets.st-note.com/img/1730958455-BNC9kvxo3JtXQ6rHi7uAUneg.jpg?width=1200)
そしてライブ活動と並行して、今年も新曲を制作しました。
FactorISM 2024のテーマソングは "Hello, world!" 。
万博とこうばにスポットをあてた新曲です。
1970年万博から来年のEXPO2025 大阪・関西万博へ、半世紀にかけて繋いできたものづくりのバトン。
さらには未だ見ぬ未来へと続くものづくりの力を歌にしました。
もちろん、FactorISM本番期間中もしっかりライブします。
昨年同様、決起集会とオープニングイベントに加え、河内音頭まつりでも演奏させていただきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1730958557-XvRpUnbGm694zLhfPqa8ZKWB.jpg?width=1200)
2024年は参加企業を絡めた映像作品の制作はできなかったものの、バンドとして活動の幅を拡げてきました。
今年もまだライブ、レコーディングの予定があります。
来年以降に向けて、さらに期待の膨らむ一年にできたと思います。
なお、これまでの作品は全てYouTube、または各種ストリーミングサービスでご視聴いただけます。
興味をもっていただけた方はぜひ、チェックをお願いします。
おわりに
こうして振り返ってみると、なんだかえらいところまで来たなあという感覚です。
最初はほんとに小さなきっかけからはじまった活動が、今や大きくなってきたなと。
まさかこんなに多くの企業、多くの方々が関わるイベントのテーマソングを作るだなんて。
FactorISM 統括プロデューサーの松尾さん曰く、みせるばんどは非公認らしいですが。笑
ひとえに関わってくれる皆様とのご縁に感謝です。
先にも書いたように、みせるばんどの活動に直接的なメリットはありません。
でも、きっと何かに繋がる。
大人たちがまるで文化祭のように、自分ごとで本気で楽しむ。
その姿を子どもたちに見せる。
それがより良い未来に繋がっていく。
当然ながら、子どもたちは知らない未来は選べません。
だから伝えないと。
そしてあわよくば、日本のものづくり人口を増やすことに貢献できれば、これ以上ない幸せです。
まだ言えないですが来年以降、ビッグなお知らせもできるかと思います。
ぜひともみせるばんど、そしてFactorISMをどうぞよろしくお願いします。
今回はこの辺で。