破壊 (原始文明)
<<これは2003年に雑誌へ寄稿していたコラムを修正したものです。>>
地球という惑星では、生物が大きな花火に乗って大気圏外を飛んでいる原始文明が繁栄している。花火にはスペースシャトルという機種もある。地球には、太陽から届くエネルギーによって風や波が発生し植物が育つ。人間はその自然の恵みの利息分だけを消費して永続可能な循環社会を築かなければならない。
しかし、石油や石炭などの化石燃料を発見してからは、森林を伐採しダムを造り自然の恵みの元本を取り崩してしまった。そのおかげで技術が進歩したのだが、環境的には永続不可能である。それでもさらに進歩するには核融合炉を実用化しなければならない。無限のエネルギーを手に入れた後はエネルギーと質量の交換である。エネルギーを元に原子を作るのである。そして水素、ヘリウムなど順に重い元素を作り出す事ができれば人類は永遠の命を手に入れる事ができる。そこに到達するにはノーベル物理学賞が数十個必要である。
数百個ではないと思う。原子力発電所では質量からエネルギーを作り出している。ウランやプルトニウムなど燃料の質量欠損率を0.3%とすると1000gの燃料を燃やすと3gの質量がこの世から消えて無くなる。イメージとしてはマッチ棒1本の質量をエネルギーに変えると富士山を1m持ち上げられるといった感じでしょうか。その次は光速を超えた速度での移動である。そこまでできて初めて自立した文明といえるのではないでしょうか。もし、無限のエネルギーを手に入れられずに人類が離陸できなければエコでハイテクな社会が必要になる。
地球上の経済活動全体は人類が使えるエネルギーや資源の総量できまる。しかし、個別企業の損益はそのようなこととは、まったく無関係である。ビジネスとは「1万円札をどうやって短時間でたくさん自分のものにするのか」という事である。但し、1万円札が価値を持っている場合に限る。短時間の最高益を目指すと悪い行いになる。長時間の最高益を目指すと良い行いになる。その中間くらいに法律がある。よく国会で賛成反対に分かれるが、あれは目標達成までの期限を決めていないか、または目的が違うからです。目的が一つで期限が決まれば最善の方法は一つしかありません。それを効率よく短時間で完了させるのが経営者の仕事です。よって社長の仕事は単純労働です。
このような物理的な現象を理解すると長い時間の流れの中を自由に行き来することができる。そこで人間が進んでいく方向にあるものを一般大衆が気づく少し前に発表すると大きな利益を得られるのである。よく私の発案は100年早いと言われる、社会全体がその方向に進んでいる場合、100年後に思えた発案の必要性が翌年には10年後に思えてくる。その翌年には「そろそろどこかのメーカーが発表しそうだな」と思える事がよくある。実際に私がこのような製品やサービスがヒットすると気づいてから一般的になるまでの時間は過去の実績で3~7年である。ものすごい加速と速度を体感しているので自分ではF1のドライバーのように思えることがある。それも霧の中をフォース(スターウォーズの)を使って300km/hで走るのです。しかし、アクセルを戻すと他社に抜かれるのです。ビジネスとはそのようなものだと思います。
ありがとうございます。起業以来、下請けと工賃仕事をせず自分で考えたものを世に出して生きてきました。その経験をノンフィクションとして書いています。