【感想】心が澄んでいくー 山種美術館 癒やしの日本美術
【展覧会の概要】
親しみやすいデフォルメ・美しい風景画・
可愛らしい動物画・高潔な菩薩像など、
“癒やし”をテーマにした日本画の展示会。
【展覧会の詳細 ※抜粋】
伊藤若沖:水墨画での作品が多かった。
濃墨(のうぼく)と淡墨(たんぼく)の
使い分けが見事。
筆遣いは柔らかいが、
たっぷりと墨が使われており、
勢いもあって迷いがないことが伺える。
林 功:今回の展示会で一番印象に残った作品は
林 功の『月の音』。水墨画だと思われる。
モノトーンが基調になっているが、彩色も
効果的にされている。
中央に道が延びていて、
奥には満月が昇っている。
道を隔てて、左には紅椿、右には白椿が
咲き誇っている。
えもいわれぬ、やわらかい絵画で、
鑑賞者をしーんとした夜に連れて行く。
紅椿の色彩もいわゆる紅赤ではなく、
淡い薄紅色である。これが、紅と白の
対比が引き立っていた。
奥村 土牛:彼の作品から学んだことは、
“絵には魂を込める”
ということである。
土牛が伝えたいことが、きちんと
伝わってくる、そんな作品たちであった。
【展覧会の感想】
画家が何を大切にしているのか、
何を伝えたいのか、メッセージ性を感じ取る
ことができる展覧会であった。
余白の割合や描き込みすぎないなどの
“引き算”が日本画のキーポイントなのかなと
感じた。
私は柔らかい日本画が好きだし、
もっと絵を描いて上達していきたいと思った。
そのためにももっとたくさんの
日本画を鑑賞して、技術を盗みたい。
林 功さんの作品をもっと知りたい
初めて、メモをとりながら展覧会を回ったが、
後から見返すと作品を思い出せて、
とても良いと思った。
ただし、疲れないようにこまめに休憩を
とるなどの工夫をして、
ペース配分が必要だなとは思った。